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●ムーンゴッタ
uneになったが、てっきりJulyだと思っていた。それで、今月から『おにおにっ記4』を始める。前に書いたように、もう全部書き上げてあるが、追加分を想定している。それが事情によってどれほどの長さになるかまだわからない。



『おにおにっ記』はこの第4部で終わりにするが、愛着があって、すでに投稿した分を基本的内容はそのままに、饒舌な箇所を削減しようと考え、合間を見てその作業を進めている。一方の長文は全くの書きっぱなしで、ほとんど読み返しもしないので、誤字だらけのはずだが、短い文章はかえって難しい。さて、4月から自治会長になって文章を書く必要がしばしば生じているが、以前から作られて手わたされている雛形をそのまま転用する気になれず、用紙の大きさの統一から字体、それに字の大きさや行間など、老人でも読みやすく、またわかりやすく、親しみやすく、それでいて特徴あるものを心がけている。時間をあまりかけずに書くが、一気に書いた後で、やはりひとつふたつの言葉を訂正する。それが2、3度になることもある。住民はそんなことを気にしないどころか、ろくに読みもしないだろうが、自分で納得したいから仕方がない。そう言えば、この5、6年間、身内のMが、ある役員になって、1年に2回だが、挨拶文を書いて何千部という配布物に掲載し続けた。Mは役を辞退し続けたのだが、人格を買われての抜擢で、実際風格などからしてもふさわしかった。ところが、Mは文章を書くのが大の苦手で、書いてくれないかと筆者は頼まれた。そして引き受けたが、以前の人が書いていた文章を見せてもらうと、あまりにも月並みでつまらず、筆者はそれとは違うものを考えて書いた。するとそれが評判で、また次回も頼むということになり、結局5、6年にわたって全部書いた。当然ながら、以前のものとは違う内容にしつつ、連続したものにせねばならず、またあくまでも筆者ではなく、当人が書いたような雰囲気を心がける必要があった。それは苦しくまた楽しい作業であった。Mは会う人ごとに、あの文章はよかった、次も楽しみですといったことを散々言われ、何年もの間、ずっと冷や汗のかきどおしであった。ようやく次の担当者が見つかり、Mはその役から解放されたが、それと同時に筆者の代筆も終わった。
 思い返せば、筆者は中学校の卒業式の文集でも同じことをしたことがある。ある不良Kがいて、Kは小学1年生の頃から近所の年上の不良とつるんでは、気の弱い者をよくいじめていた。筆者は近寄らないようにしていたが、年上の方が、一度いじめにかかったことがあって、翌日筆者はいつもとは違う道で帰った。ところが運の悪いことに、そういう時に限ってまたばったりと出くわした。だが、素知らぬ顔で通り過ぎると、そいつも声をかけて来なかった。それから5、6年しての中学の卒業間近、文集を作ることになったのだ。Kの書いた作文は見るも無残で、小学1年生より劣る内容と字面であった。だが、それを恥じるほどの意識はKにあった。Kはとても困ったような笑顔で、文集のまとめ役の筆者に書き直してくれと言って来た。筆者は哀れに思い、言いたい内容はそのままで、てにをはや句読点を改め、また下手な字をなるべくなぞりながらももう少し読みやすいものに書き変えた。Kは輝くような顔で喜んだ。その時、Kは昔筆者をいじめかかったことをすっかり忘れていたろう。だが、筆者はどこか憂鬱であった。その思いは40年以上経った今でもありありと蘇る。Kの全くでたらめな文章は、それはそれでKそのものであったから、それを筆者が改めたのは大きな罪ではないかと今も思う。その一方で、Kは喜んでいたし、Kが全くどうしようもない不良で、ろくでもない文章しか書けなかったのだという周囲の評価が、少しでもましになったはずで、さほど悪いことをしたと思わなくていいではないかとも考える。Kがその後どういう人生を歩んだのかは知らない。Kのような人物では、わたって行ける世の中はごく限られているだろう。そして、Kが困っている時に、Kを助ける人があるだろうか。実は今日TVを見ていて、Kや筆者と同年齢のある男性が、アパートの騒音がうるさいとばかりに、大家など3人を包丁で殺した。TVで見る犯人の顔はKを思い出させた。

●ムーンゴッタ_d0053294_22134721.jpg  2008年08月01日●第 1 話

●ムーンゴッタ_d0053294_0161066.jpg今日は新月です。夜空に老玉ッタの和菓子のようなまん丸真っ黒な月が浮かんでいます。マニマンはその様子を想像してみるのです。月は自分で光ることが出来ません。地球もです。自分で光るのは太陽だけです。でも本当は太陽がなくても月も地球も宇宙空間で光っています。黒光りしているのです。はははは、マニマンと一緒だな。そうそう、偶然か必然か、今日マニマンは6月19日に書いた日記を『おにおにっ記3』の幕間3-12として投稿しましたが、2か月前は雨で満月が見えませんでした。それで5月の満月の写真を掲げたのでした。そして今日はどんな写真がふさわしいかと考え、暗闇で黒光している新月しかないと思い、5月の満月の写真を加工しました。ちょっと月食のようですが、ま、いいか。名づけて「ムーンゴッタ」。これはマニマンが街角でたまに見かける丸い石の最も大きなものです。そして一旦そう名づけると、マニマンの心にはいつも満月が浮かぶ気がします。それは夜空で静かに、じっとマニマンを見つめていて、マニマンも見つめ返しているのです。マニマンの心は澄みわたり、にっこりと微笑むのでした。
by uuuzen | 2009-06-01 00:16 | ○お に お に っ 記 4
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