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2008年01月06日●第 79 話
「大吉」が出て気分が晴れやかになったマニマンは、ママーニとコマニとともに奥の鳥居がたくさん並んでいる通路を行きました。そこを通り抜けると、またおみくじを引くところがあります。それに、一年を占うための「おもかるいし」と呼ぶ宝珠型の重いデカマニ石があるのもそこなのです。マニマンはそれをコマニに試させたかったのです。去年の初午の日にマニマンが訪れた時と同じくらいのたくさんの人が並んでいました。コマニは順番が回って来た時、おもかる石の前にある賽銭箱にチャリンと小銭を1枚放り込み、そして持ち上げましたが、なさけないことに5センチほど持ち上げてすぐに下ろしました。予想より重かったそうですが、これでは「末吉」は現実化しないとマニマンは思いました。さらに山の奥に続く鳥居の列がありましたが、もう真っ暗なので、来た道を戻ることにしました。その時マニマンは、おもかる石のそばに狐顔の形をした木札が何百枚もびっしりとぶら下げられているのを見かけました。顔に落書きをしてあるものが目立ちました。それでも稲荷の神様は怒らないでしょう。迷いなく信心するのであれば。
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