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2007年11月02日●第 14 話
「はないかだかな?」の続きです。宿を後にした、天気がどうにか持ちそうなので、マニマン一族は全員で川下りの航路を楽しむことにしました。昔はいかだを組んで材木を運んだ川です。マニマンは10数年ぶり、3、4回目です。船頭は3人で、乗員は20人ですが、身動きが出来ないほどのずっしりずっし詰め状態で、マニマンはふと江戸時代の淀川を運行した三十石舟を想像し、次に稲荷ずっしりずっしを思い出しながら、乗員はみな狐かと内心笑いました。舟は2時間かけて目的地に向かいます。静かな渓谷を下り続け、江戸時代にいる気分になりました。途中で川岸に沿って走るトロッコ列車が見えました。その時急に空腹を感じたマニマンは、昨夜もらったハロウィーンずっしりずっしを思い出し、それを一族で分け合って食べました。その後、雲行きが怪しくなり、ポツポツと雨が降り始めました。狐の嫁入りだろうと高をくくっていると、急に雷が鳴り初めました。船頭さんたちは岩辺りに舟を一時停めて雨避けのテント屋根を作ってくれました。目的地まで残り20分で、雨には多少濡れましたが、雷は命中せずに済みました
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