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2007年10月27日●第 8 話
美術館の吸盤の集合を実際に楽しんだのは子どもたちではなく、大人であったかもしれません。というのは、マニマンがその大きな部屋にいた間、何組かの親子連れがいましたが、小さな子どもたちはみんな関心がなさそうなのに、大人たちはニコニコ顔であったからです。マニマンのように赤ちゃんのおしゃぶりを思い出したのかもしれません。ところで、やはり子どもたちのためでしょうか、床には畳が8枚丸く敷いてありました。マニマンは靴を脱いで上がってもいいのかどうか、係員に訊ねる勇気がありませんでした。誰も上がっていませんし、マニマンだけがそこでくつろぐと、まるで間抜け親父です。ところでアゲイン、「ずぼらな人は四角い部屋を丸く掃除する」とよく言いますが、丸い畳はそういう人には便利かもしれません。それでも丸い畳を使用するには部屋も丸いのが理想的で、それは掃除が苦手なマニマンにはとてもつごうがいいです。でも、丸畳では曲線を持った半端な形が多いため、畳んで収納するのに困ります。どうせ困るなら、いっそのこと宝珠型畳がほしいなとマニマンは宣言します。
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