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2007年08月15日●第 195 話
今年は蝉が大発生です。それでも季節は確実に秋に向かい、マニマンは早朝目覚めた時、裏庭に1匹の秋虫が鳴いている様子を聞きます。それはやがて蝉より多くなります。先日マニマンは、蝉が飛び回る光景を2度目撃しました。30秒ほどもふらふらばたばたと飛び回り、やがて見えなくなりましたが、蝶やトンボの飛び方と違って、とても無様です。蝉は飛ぶのが苦手なのでしょう。あまり飛び回ると鳥にすぐに見つかって餌食になります。ですから蝉の本当の姿は木の幹にへばりついてひたすら鳴き続けることです。ですが、その期間は蝉にとっての夏祭りで、とても短いのです。マニマンは今日散歩中に蝉が転がっているのを見かけました。通り過ぎた後、思い直して戻り、拾ってポケットにしまい込みました。道路で車に轢かれてペチャンコのぺコチャンになるより、マニマンの裏庭で土になった方がましと思ったからです。飛び回る蝉、鳴く蝉も必ず地面に落ちます。マニマンはイカロスの墜落の話を思い浮かべます。マニマンは蝉のように鳴き続けているのでしょうか。死ぬまでそうあり続けたいものです。
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