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2007年08月11日●第 191 話
お盆休みで今日コマニが帰って来ました。夕方になって炎天下が少しおさまった頃、マニマンはコマニと一緒に車で新しく出来たスーパーに買い物に出かけました。マニマンは真夏の夕暮れが大好きです。地面はまだ熱いですが、あたりはうす紫色の空気が漂い、ようやく「炎天下、ええって言うんか」という腹立たしいような気持ちから開放されます。つまり「時が過ぎれば厳しいことも必ず去る。」そんな前向きの気分になれるのです。そして、夕暮れになって裏庭の植物にホースで水をいっぱい撒いてやる時の清々しい気分も格別で、炎天下度がひどければひどいほど、夕暮れは待ち遠しいものです。真夏生まれのマニマンは、やっぱり暑い夏が、そしてクーラーなしでやせ我慢することが好きなのかもしれません。マニマンはそんなことを口に出さずに、コマニと一緒にぴかぴかの大きなスーパーの中をひと回りし、ひさしぶりに缶ビールを何本か買いました。コマニと一緒に飲むためです。炎天下が過ぎ去って、うす紫色の空気に包まれるわが家で、明日の炎天下を思って飲むのです。「炎天下、ええって言うんや」
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