ミリドキさんはドキリミさんの親類で、キドリミさんとは関係がありません。全く正反対の人柄で、気取るどころか、いつも脅えているように見えます。心臓が小さくて、それがドキドキ動くのも数ミリといったところです。でもそんなミリドキさんでも心ときめかせる時があります。そうそう、言い忘れていました。キドリミさんは女性ですが、ミリドキさんは男性です。反対だったらよかったかもしれません。男は少しくらい格好つける方が頼もしく見えるからです。ミリドキさんはそんなことは百も承知ですが、思いを威勢よく異性に告げることなど、ドキドキ過剰で出来ないのです。ましてや目立つ黄色の服を着て気取るキドリミさんにはなおさらです。一度思い切って目立つ服と行動で人をあっと言わせたい思いもあるのですが、そのことを考えるだけで、ミリミリと動く小さな心臓がメキメキと高鳴り、すぐに止まるようで心配なのです。そんなミリドキさんにいい将来はあるのでしょうか。ミリドキさんはそのことをぼんやりとキミドリさんや、ペングインのミキドリさんに訊ねたい気がしています。 ● ● ● ●the special linking series - written by permission of KIMIDORI-SHA