キドリミさんは気取り屋さんです。ミリキドをいつも気にしています。キドリミさんの最も大切なものは、他人からドキリと思われたいことです。そのため、言葉使いも身だしなみも、歩き方も口臭もいつも気にかけています。キドリミさんが好きな服の色は、黄色いカナリアのような目立つ黄色です。誰よりも目立ちたいからです。そんなキドリミさんが気取って歩くのを見て、みんなは黄色い声ではやし立てます。キミドリさんはそんな様子を見て、ミキドリさん、つまりペングインさんにそっと言います。「明るい黄色を着る人が増えるのはいいよねえ。世の中がぱっと明るくなるみたいで。キドリミさんは気取るのが好きだから、みんなそれをとやかく言うことはなのにね。誰でも自分の心の中にキドリミさんと同じ気持ちがあることをわかってるのにね。」 そうなんです。ミキドリさんもひょっとすれば黄色いカナリアとして生まれて来たかもしれません。ペングインになったのは、その姿のミリキドをミキドリさんがよいと決めたからです。キミドリさんももっと気取り屋さんなら黄色になっていたかもしれません。 ● ● ● ●the special linking series - written by permission of KIMIDORI-SHA