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2007年07月02日●第 151 話
真夏の季節が大爆発しつつあります。毎日湿り気がむんむん高く、マニマンの体はムシムシキンチョーゴロリと倒れそうです。そんな季節になると、毎年マニマンは気づきます。散歩中に見るオレンジ色ののうぜんかづらです。マニマンは今年もあっと言う間に鮮やかな緑色の蔓がぐんぐん伸び、やがて垂れ、そこに蕾がいっぱいついたかと思えば花が咲き、早くも毎日地面にぼたぼたと落花している光景を見かけます。『今年もまたたくさん咲いておるがのう。のうぜんかづらは毒々しい色だのう。海胆の脳みたいなだのう。だが、香りはせんがのう。毒がある花というからのう。そう言えばそうなふうに見えるがのう。毎年のうぜんかづらはのうのうと咲くがのう。そうだわのう。のうのう納得しようがのう。それでも何という古くさい名前であるがのう。のうぜんかづらはやめて、あいぜんかつらにすればいいがのう。来年からそう呼んでやることにしようがのう、のうぜんかづらさんだのう。……』 マニマンは田舎っぺの冗談バイサオーになった気分で、のうぜんかづらの花っぺを思い浮かべるのでした。
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