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2007年06月21日●第 140 話
先日拾って来たコロンコロンとした2個の梅の実のひとつは、染みだらけでブヨブヨになりながらも強い梅の香りを放っています。それがムッとする梅雨の曇天にはとても艶めかしく感じられます。梅の実は花の香りを凝縮して持っていますが、醗酵するとなおさらです。※ ●マニマンの思い出そっ記 6 4か月前の2月22日のことです。マニマンは用事があって、電車に乗ってママーニの実家のある町に降り立ちました。初めて歩く道を、地図を見ながら目的地に行きました。そして、用事を済ませた後、来たのとは別の道で駅に戻ることにしました。方向音痴のマニマンですが、迷えば人に訊ねればいいと考えました。すると、急に梅の香りがほんのり漂って来ました。吸い寄せられるようにその方向に歩むと、すぐに目の前に大きな空き地が現われ、数本の梅の木が満開の花を咲かせていました。白梅に混じって見事な色の紅梅があります。低い柵を跨いで空き地に入り込み、木を見上げると、青空に映えて爆発間近な春の空気が伝わりました。そしてマニマンは思いました。『この梅の木に出来る実は、中身も梅干しのように赤いのかなマニ?』
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