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2007年05月28日●第 116 話
マニマンの小さな裏庭には、20年ほど前に鉢植えから地面に植え直した高さ2メートルほどグミの木が1本あります。10年ほど前は毎年200個以上の実をつけましたが、それからぐんぐん減ってここ数年は数個しかつけません。白くて小さい花は毎年無数に咲くのですが、その直後から枝がまるで爆発したようにぐんぐん伸び、マニマンは毎年それを鬱陶しく思って全部切り落とすのがよくないのかもしれません。でも、切り落とすのは花の咲いていた枝ではなく、新しく伸びた枝で、そっちに養分が取られないため、かえって実がたくさん成ると思うのですが、どうも理由がわかりません。200個ほども実が出来るのは壮観です。グミの実は、少しだけ渋味が混じって、ほかにはない甘酸っぱさをしています。果物屋に売られているのを見たことがありますが、1粒数十円ほどしていました。実の中には何本かの縦筋のあるタネがひとつだけ入っています。食べる部分はほんの少しですが、短い季節だけの珍しいものなので、マニマンは毎年葉陰にもぐって赤い実を探すのでした。今年はどうなることでしょう。
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