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2007年05月20日●第 108 話
マニマンはママーニと一緒に久しぶりに電車に乗って遠くに出かけました。遠いといっても2時間ほどです。食事をし、鹿のいる新緑の中を歩き、展覧会をふたつ見て、それからまた駅の方面に向かって歩きましたが、途中でマニマンは3、4枚写真を撮りました。その1枚は寺の一番高いところにある大きな宝珠です。それを遠くから見た途端、マニマンは「大マニだ!」とつぶやきました。実はその直前に見た展覧会ではたくさんの宝珠がありました。宝珠はお釈迦さんの骨を入れた舎利器であることも知りました。大きな机ほどもある山の形に彫刻した板のてっぺんに、小さな宝珠がひとつだけ乗せられるようになっているものも展示されていて、マニマンはもっと小さいサイズで同じ形のものを作ってみたいと考えました。でもやはり寺のてっぺんの大マニが見応えがあります。それがよく写る場所まで近づくと、大マニがマニマンの胸の高さまでありそうなことに驚きました。マニマンは鳥になってその大マニに触ってみたいと思いました。誰もあの大きな宝珠を何十年も何百年も触ったことはないでしょう。
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