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●2007年05月17日●第 105 話
マニマンは猫も犬も飼ったことがありません。そのため、あまり可愛がり方を知りません。マニマンは自転車に乗ってたまに遠くのスーパーに出かけますが、その途中におとなしい1匹の飼い犬がいます。白と茶色の毛をしたビーグルに近い雑種です。たぶん雌ですが、マニマンが気づいた5、6年前からよぼよぼで、いつも犬小屋の中か前にいて、動き回っている姿を見たことがありません。マニマンはその家の前を通るたびにその犬を目で探します。今日は背丈の低い黒い門扉のすぐ向こうに座ってこちらを向いていましたが、ふとマニマンはその犬がマニマンのことを知っている気がしました。でも、ただ知っているだけです。そのようなことはニンゲンにはいっぱいあります。知らないより知っている方がいいですが、それでもただ知るだけで、それ以上には発展しないのです。見た時に、『ああ、あのヒトだな』と思うだけで、それは2、3秒しか続きません。でも、時にはただ知っているだけのことを改めて考えることは意義があるかもしれません。マニマンがこうして書いていることをその犬が知らなくても。
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