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2007年05月12日●第 100 話
ここ1か月ほどマニマンは、オニビシの一斗缶に毎日水をたくさん注ぎ入れています。どういうわけか、毎日缶の半分ほどの水がなくなるからです。缶の底に釘で開けた穴の数が多かったからでしょう。あるいは底に入れた土が次第に水に馴染んで粒の細かい泥になり、穴から流れ出て行く速度が増したからでしょうか。あるいはオニビシが飲み込んでいるのでしょうか。まさかマニ! それならオニビシはとっくに成長して葉をたくさん浮かべているはずです。まだ葉を出す季節ではないのかもしれません。マニマンは底の泥と同じ色をしているオニビシを、用具で摘んで今朝も確認しましたが、まだ硬くて黒い鎧を被ったままで、形は少しも変化していません。もし腐っていればブヨブヨのはずです。でも、そうでもないですし、かといって葉も出さず、それに水は以前のようにグリーン・パウダーを混ぜたような色にもなりません。いつまでこの同じ調子が続くのか、マニマンはあちこちの雑草を引き抜きながら、一斗缶の中を覗き込みますが、半斗の水を足したばかりでは内部は嵐で、ただ真っ黒なだけです。
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