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2007年05月10日●第 98 話
3日前、夕暮れの川辺で気温が29度ありました。その日マニマンは午後から外出しました。まず美術館に行きましたが、最後の部屋に入った時、閉館の知らせが流れました。5時に外に出たところ、太陽はギラギラで、すぐにサングラスをかけました。やがて夕方5時には真っ暗という季節が来ますが、その後はまた春が来て初夏です。老いた証拠か、マニマンはそんな繰り返しをよく思います。次に図書館で調べものをした後、オレンジ色に変わった太陽を見ながら、マニマンはいつもの裏通りを歩きました。途中できれいな空色のクレマティスの花がたくさん咲いていました。この花は厳密には「カザグルマ」とは違いますが、無風で蒸し暑かったので、「カザグルマ」の名前を思い出しました。地面には花びらがビラビラ散らばっていました。『こんなに壊れては風はあまり起こらないなマニ。』 そしてマニマンは時計を見ながら駅に急ぎました。ママーニの仕事が6時半に終わり、駅で待てば会えると考えたのです。40分待って、7時にひとりで帰りました。後でママーニに聞くと、駅に着いたのは7時2分でした。
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