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2007年05月05日●第 93 話
今日、コマニはママーニと一緒に会社の寮に荷物を運びに行きました。コマニが実家で泊まるのも今夜が最後です。24年間、親子一緒に暮らして来ましたが、いよいよひとり暮らしです。かつてマニマンにもそんな日がありました。マニマン家の裏庭で一番大きな木は合歓の木です。マニマンはよちよち歩きのコマニを連れて、よく近所の川沿いの公園に遊びに行きました。そこには1本の老いた合歓の木が孤独に立っています。ある秋、マニマンはたくさん出来た豆莢をひとつを拾って帰り、家で鉢に植えました。マニマンはコマニの成長とともにそれを見守り続けました。あまりに大きく育ったので、マミー・ママンやママーニは何度も切るように言いましたが、マニマンにとってその木はコマニの象徴で、切るに忍びないのです。でも今年2月、下にある牡丹やそのほかの植物に光を届かせるため、思い切って伐採翁になって太い枝を切りました。その合歓の木がキミドリ色の小さな新芽を吹かせ始めました。マニマンはコマニが新しい土地でしっかり仕事をし、元気で過ごしてほしいと願っています。
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