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2007年04月26日●第 84 話
黒いマニマンは思います。ニンゲンはいろんな色の食べ物を食べて、胃の中はきっと黒いだろうなと。そのため、信号やローソクの灯かりや満月など、暗い中で光るものに敏感なのかもしれません。※ ●マニマンの思い出しっ記 5 先月下旬のことですが、マニマンはマミー・ママンの喜寿の祝いで親戚一同と一緒に1泊の温泉旅行に行きました。到着したのがまだ明るいうちであったので、マニマンはひとりホテルから出て山の下にある古い温泉街を散歩しました。桜がもうちらほら咲いていました。古い禅寺や神社など見て回った後、来た道を戻りましたが、のぼり坂をゆっくり行く途中、左手に崖の石組みがあって、そのあちこちの隙間に小さな春草が咲いていました。坂を降りる時には気づかなかったものが、ゆっくりと歩くと見えます。そう思って前方を見ると、四角く光るものがあります。鉄の蓋だとはわかっていても、何だかとても不思議なものに見えました。時は光のように速く過ぎます。そして人生の光っている時はなおのこと一瞬に過ぎてしまいますが、予期せぬ偶然の出会いが永遠なものに思えることがあります。
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