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●「Zappa Plays Zappa」大阪公演、感想その6
を作った客がZEPP OSAKAに入る時、録音や録画機器を持ち込まないようにと検査が行なわれた。



●「Zappa Plays Zappa」大阪公演、感想その6_d0053294_065272.jpg昔も同じであったが、今ははるかに高音質で録音出来るし、すぐにCD-Rに焼きつけられたものが広まることもあって、演奏者や主催者が神経を使うのも無理はない。Dweezilが経費を一部負担してまでやって来るのも、録音したものを今後アルバム化する考えもあってのことだろう。筆者は旧式のデジカメを持参していたので、それを係員に見せると、それはOKと言われた。ただし、場内では撮影しないようにとのこと。だが、電池がほとんど切れていたので撮影出来ても2、3枚程度であったが。今はデジカメが小型化しているので、みんなポケットに隠し持つことは出来たから、検査するにも限界があった。そこは観客の良心に任せるということで、検査は型どおりであったと思う。コンサートが終わって、Dweezilがステージ中央に出てみんなと握手している時、それを10メートルほど離れて携帯で写そうとしていた中年男性がいたが、すぐに係員に止められていたから、やはりそれなりに厳重に見張っていたというべきか。公式なVIDEO撮影はなかったが、演奏当初、日本の若い女性カメラマンがステージ下の最前列を行き交い、Dweezilの姿を何度も撮影していた。ストロボは光らなかったので、演奏の邪魔にはならなかったであろう。カメラマンが雑誌社の人か、あるいはDweezilが雇ったのかはわからない。ところで、神戸のHさんは、年賀状にZPZの大阪公演を見るかどうか迷っていると書いて来たが、結局訪れたと一昨日にメールがあった。その感想は筆者にとって思い当たる内容でもあるので、中間部分を引用する。『…「関係者受付」には結構な数の人が並んでいました。「小ZAPPA」はすごく良い人のようですね。そういう雰囲気がプンプン漂っていました。その育ちの良さがロックミュージシャンとしての棘を奪っているかもしれません。なんか私にはそんな印象がしました。開演前、友人と「Dweezilって何歳だったっけ」って話していました。その時は「もう40くらいかな」とか喋っていたのですが、ショーの途中で気付きました。「Willie The Pimp」。「クマのプーさん」ならぬ、「ポン引きのウィリー」。Dweezilは生まれた時、奇抜な名前とともに、牛心の絵本も与えられたのでした。ギターを弾く息子を見て、なぜでしょうか、目頭が熱くなりました。…』。
 「棘を奪っている」は昨日書いたように、筆者がN氏、K氏と話をした時にも出た話題だ。やはりみんな感じることは同じだ。「関係者受付」の紙は筆者も見たが、筆者が入った時にはまだ誰もそこにはいなかった。6時半近くなってツアー・パンフレットを買いに行き、見つけたN氏に筆者は、「客の入りが多いようでよかったですね」と声をかけたが、N氏はあまりいい顔をしていなかった。それが不思議であったが、どうやら招待客で席を埋めたようだ。どうせ席が空いているなら、招待客をたくさん呼んでも、Dweezilは喜ぶし、また宣伝にもなるとN氏は考えたのであろう。だが、SMASHが負担しているわけで、そのためにN氏は嬉しそうな顔をしていなかったのだ。Dweezilに会いに行った時に一緒したフジ・ロック・フェスティヴァルの関係者も、おそらくN氏の招待であろう。工作者の石原さんや東京のUさんは、横浜のチケットがもらえたとメールで伝えて来たが、おそらくそれも売れ行きが悪く、N氏がばら撒いたものだろう。となれば、筆者のようにお金を支払って見た人は2000人程度かもしれない。Dweezilの演奏に目頭が熱くなったのは筆者も同じだが、何だかそういう厳しい内部事情を知ると、別の意味でさらに泣けて来る。ところがだ。昨日届いたHさんのメールには、ZPZの東京公演を収録したCD-Rがすでに2枚組でネット・オークションに出ていることが伝えられていた。出品後5時間で3800円で即決落札され、同じものを同じ出品者がまた出している。東京の海賊盤業者だ。サウンドボード録音とあるが、どうせ隠し持った機器で録音したものを誰かが持ち込んで売ったのだ。Dweezilが帰国してまだ一息つかない頃に、もう出回って人出にわたっているのであるから、N氏にしても歯ぎしりすることだろう。ネット時代の今、一旦録音された広まったものは絶対に消滅せず、ますます拡散する。Dweezilのようなまだマイナーな存在が、そのような海賊盤で経済的にも心的にも打撃を受けることを考えると、なおさら悲しい。

●2002年9月8日(日)深夜 その2
●「Zappa Plays Zappa」大阪公演、感想その6_d0053294_061789.jpg堂を出てすぐ真横にグラバー園に至る表示があった。階段を下まで降りる必要がないので便利だ。坂の斜面に建物が建つ長崎であるので、階段が多いのは仕方がないが、いちいち下へ降りなくても生活道路を通れば目的の場所へ近道で行けそうであったし、実際そうであった。グラバー園は今年の3月に発売されたふるさと切手の図案になった。妻もそこへ行ったことはよく記憶しているというが、洋館は神戸にも大阪にもあるからさほど珍しくはない。それでもせっかく来たのであるから見ずに帰るのはもったいない。入園料は600円。園内は広いし見るところも多いからこれは当然だ。京都の寺の拝観料を思うと安い。園内はエスカレータや動く歩道が完備されていて、これには驚いた。情緒には欠けるが、足腰の不自由な人にはありがたい。それを利用して一気に園内の一番上まで行き、そこから徒歩で順に下へと建物群を見ながら降りて来る仕組みになっている。園内の一部は工事中で、まだ何やら新しい施設が造られつつあるようであった。木造の建物の一室に10人ばかりの男が集まっていて、どうやらボランティアの案内人のようであった。ジュースの自販機の横に電話帳があって、それで長崎の中古レコード店を調べると、2、3件あった。1件はあいにく当日の水曜日は休みで、もう1件はガイドブックにもない町名で、市内を少し外れるようであった。そこで中心部にある1件だけ住所を書き留め、後で訪れることにした。ボランティアも全員暇を持てあましている様子であるし、園内に観光客は少なく、これでは経営は赤字であろうと心配になった。さまざまな洋館から眺める湾内の景色は見物で、これが夜であればもっとよいと思ったところ、後でわかったが夜も入園できるらしい。こういう場所を所有している長崎の人々は幸せだ。これは観光客へのサーヴィスからだろうが、中国服を来た若い男女が12、3人集まっていて、玉と龍を操る「長崎くんち」の踊りを披露していた。この様子はそのまま8年ほど前に出た長崎のふるさと切手の図案になっている。しばし立ち止まって見学。先頭を行く玉を目指して龍がのた打ちながら時々とぐろを巻く仕種が本物の龍のようで生々しい。これも一種の人形遣いであって、京劇と文楽がチャンポンになった趣がある。龍の鱗は4000枚ほどあるという。触ってみると1枚ずつの根本が動くようになっていた。それを後にして、下へ行くとプッチーニの白大理石の像があった。オペラ『蝶々夫人』の長崎であるからして、この像がグラバー園にあるのはごく当然だ。しかし像は比較的近年のものであった。園内をさらに下り、とある石段の上部にたどり着いた時、そこから見える海と洋館のコントラストが面白く、早速座り込んで写生を始めた。写生の後、階段下の洋館を見ると、それが先の切手にもなったグラバー邸であることがわかった。邸の外側中央の屋根下にあるベンチに座って海を眺めていると、まさに『蝶々夫人』のアリアの歌詞にふさわしいようなよい日和に嬉しくなった。いかにも沖縄か奄美出身とおぼしき濃い顔つきの中年女性に頼んで写真を撮ってもらった。カメラを持参してもひとりでは自分の入らない風景ばかりでつまらない。おまけに写生に時間が取られるからよけいにカメラを使用する気にならない。写真は後で思い返しても感動が少ないが、自分がそこそこ時間をかけて描いた絵は、後で見返すと、その時の空気や思いがすぐに甦る。一心不乱に描いている時は目だけではなく、全身が感覚器官になっているのだ。誰でもカメラを持てば写真が撮れてしまうが、それでは何だかあまり面白くない。アマチュア・カメラマンの写真にはつまらないものが多いが、無邪気である分、それもさほど気にはならないとしても、どうせ自己主張を見せようというのであれば、もっと芸や気迫がほしい。とはいえ誰もがウィリアム・クラインのような有名なプロにはなれない。プロは厳しいものだ。全身と全時間をそれに投入する覚悟がいる。
 グラバー園を出ると長崎くんちの山車を展示した伝統芸能館があって、郵便局の出張場として長崎のふるさと切手を売っていたりもした。そこでは風景印を押してもらえないことがわかり、後で長崎駅前の中央郵便局まで行くことに決めた。ちょっと疲れたのでベンチに座ってアイスクリームを食べる。朝食は食べていないが腹は減らない。次に土産店をのぞいたが、天主堂の土鈴は売っていなかった。それに古賀人形もないので、そのことをおばさんに訊ねると、ガイドブック上の地図を示して、「このあたりで見た記憶がありますよ」などと言ってくれる。それを信用することにして後で行ってみよう。坂を降りると、そこは大浦天主堂下の例の広場めいた場所であった。次に孔子廟へ行くつもりで、どう行けば近道か道行く人に訊ねると、下まで降りてまた上るということを避けるために、この広場を真っ直ぐ真横に行けばよいとのこと。そのようにして長崎にいる間に10数人と喋った。お互いにパーフェクト・ストレンジャー同士だが、みな優しかった。若い人の姿があまり目につかなかったし、人口も車も少なく感じたが、本当はそれでちょうどいい具合なのだろう。大阪や東京があまりに狂気じみている。それにバスがたくさん走っていて、これには驚いた。京都の市バスはのろくて不親切で最悪だ。歩く方が十倍くらい早いこともある。何が腹が立つかと言えば、この京都の市バスを第一に挙げたいほどだが、長崎はそうではなかった。ほとんど待たずにバスが来るし、しかも空いている。1日乗り放題が500円というのは京都と同じでも、うんと割安感がある。さて、孔子廟だ。春だったか、NHKのニュースでこの孔子廟が映り、中国から新しい展示物が来て展覧できると報じていた。その時に初めて長崎にこのような建物があることを知ったが、長崎に行くならば立ち寄ってみたいと思った。長崎に孔子廟というのは、神戸の中華街を思えば、不思議でも何でもなくむしろなるほどと思う。それに長崎にも神戸や横浜と同じような門をかまえた中華街はちゃんとある。長崎の国際性を示すうえでこの孔子廟は格好の建物だ。赤の柱や黄色の瓦屋根がとびっきり派手で、屋根は暑い日差しでテカテカ光っている。長方形の敷地いっぱいに建っていて、建物や彫刻群などは紫禁城を倣ってか、完全な左右対称形で並ぶ。四囲は赤い壁で、南側の壁の前に小さな銭湯があった。午後2時から入れるとのこと、時間があればぶらりと湯につかるのもいいと思ったが、その暇はない。どんどん次へ行く。廟の入場料は825円だったか、5年前のガイドブックより300円高くなっている。毎年のように日本のどこかで北京の故宮博物館展が開催されているので、清時代の国宝級の名宝とはいえ、あまり珍しくはなくなっているが、それでもこれぞ人間の技術の限界を伝える宝そのものである中国の精緻な工芸品をたまに見るのはよい。日本ではとうてい作り得ないほどの豪華な宝の数々を見ていると、中国という国がつくづく恐ろしくなる。その中国が今後ますます発展すれば、小国の日本などひとたまりもないのはないか。完璧や徹底という言葉は中国のみにふさわしい。展示場を出るとそこは土産物売り場となっていて、ふと見ると土人形が並んでいる。前にも少し書いたが、無錫の街で作られるものに違いない。店員のおばさんに語りかけるとやはりそうであった。それに信じられないほどに安い。中国製品おそるべし。見たことのない形のものばかりであったが、どれもいかにも中国の派手な色合いだ。縁起のよいものをかたどっている点は伏見人形と同じだが、伏見とは違って、背面にも彩色はあり、仕上げとして全体を透明な樹脂を塗ってピカピカにしてあるから、絵具が剥落しない。伏見人形でも明治の一時期はニスを塗ったが、それは評判が悪い。日本では色が落ちてもそれでよしとの感覚を持つ。わびさび精神だ。しばらく店員と話をしたが、結局何も買わず。館内はガラガラの人の入りであるし、あのように暇では、店員たちの給料が出るのだろうかと、またよけいな心配をした。

by uuuzen | 2008-01-28 00:08 | 〇嵐山だより+ザッパ新譜
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