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●「Zappa Plays Zappa」大阪公演、感想その3
屋に行ったとはいえ、部屋の前の廊下で待たされ、結局中に入ることはなかった。



●「Zappa Plays Zappa」大阪公演、感想その3_d0053294_11934.jpgコンサート直後のことで、メンバーたちは空腹であったため、Dweezilの部屋の向かい側の扉を開けっ放しにした部屋では、Dweezil以外のメンバーがテーブルを囲んで軽い食事をしていた。帰りがけにちらりと覗くと、シーラと目があった。彼女はすぐに微笑んで手を上げた。ファン・サーヴィスがなかなかよい。廊下の壁際に数人が並んで待っている時、廊下の奥に大柄の黒人がいたが、Ray Whiteと一緒に談笑しながらステージのある方向に歩いて行ったので、マネージャーではないだろうか。もしそうだとすると、今回のツアーはメンバー以外にcrewもいて、さらにゲストのマネージャーもとなって、かなりの大所帯で、3か所の公演で元が取れたのかどうか心配だ。いや、最初からそういうことはあまり考えなかったようだ。去年N氏やK氏から耳にしたが、今回はDweezilが経費を一部負担したそうだ。これは1976年のフランクの来日と同じだ。それだけ日本には特別の思い入れがあるということだが、去年N氏はDweezilからチケットの売り上げ状況を訊ねて来る電話に対し、芳しくないことを正直に伝えていると語っていて、それを知っていたDweezilはどのような思いであったかと思う。それを想像すればこそ、筆者はどうか『Zappa Plays Zappa』公演が成功し、Dweezilがさびしい思いで日本を去ることのないようにと願っていた。フランクの場合は、結局日本で録音したものをその後アルバムに収録することで、いわば元を取った感じとなったから、今回もDweezilが同じようなことをすることは予想出来る。出来れば丸ごとどこかの公演をDVDかCD化してほしいが、そうならずとも、日本公演で印象に残った演奏は発表することだろう。話を戻して、RayはおいしそうにKIRINの缶ビールを飲みながら、筆者の眼前30センチほどに接近し、そして去って行った。Rayは近くで見るとかなり黒い。また思ったより小柄だ。ビールは最近出た新銘柄で、350ml缶だった。それがかわいらしいようなしょぼいような感じにさせた。Dweezilも背は高くないが、その方が親しみが湧く。部屋の前で5分ほど待っただろうか。その間、今食事中ですと、若い女性が出て来てみんなの前で説明した。

●2002年9月8日(日)夜 その2
●「Zappa Plays Zappa」大阪公演、感想その3_d0053294_136193.jpg長崎に行きたいと思ったのは、直接的には夜景を観たかったからだが、なぜ観たいと思ったかは、須田剋太が「日本の夜景で最も美しいのは長崎だ」と語った言葉を最近目にしたからだ。晩年の須田剋太は毎年のように大阪の阪急百貨店で個展を開いていたと思うが、10数年前にそうした個展を二度ほど訪れ、御本人の姿やその語り口に間近に接したことがある。とはいえこちらは観客のひとりとして訪れただけで、言葉は交わしていない。色とりどりの色紙を細かく鋏で切って絵の上にばら撒いた作品が目立ったが、その中にひょっとすれば長崎の夜景もあったかもしれない。街の灯が輝く夜景の表現には、その色紙の斑点はよい効果を出すからだ。ただし、明確に記憶するのは東大寺や裸の若い男女が重なっている絵で、特に後者にはどぎまぎさせられた。性器を描かないから春画とは全く違うのだが、若い性への讃歌であるそれらの数点の絵は、老年に達している画家が描くだけに何だか強烈さがまた違った。しかし今はそういった絵を描いた須田の気持ちはよくわかる気がする。若さゆえの性は本当に神聖で気高いものだ。あるいはそうでなくとも老年のそれに比べると確かにそうであるに違いない。それは本能であり、否定されるべきものは微塵も介在しない。その純粋性が眩しく、そして愛し合う男女の交わりは、人間として長らく記憶に留まるもののうちで最大のひとつであろう。須田の絵にはグサリとこちらの内面に突き刺さって来る真理の勢いがある。いつもそれが成功するとは限らないが、それがうまく行った時は、観る者の記憶に長くこだまを残す。芸術の本質とはそういうものだ。ここでまた脱線するが、須田は奈良の元興寺が好きで、自作の屏風などを寄進しもしているが、6月2日にその元興寺に行って来た。世界遺産に登録された寺とはいえ、市中の町家並ぶ中に囲まれて建っているため、敷居は高くない。檀家がさほどないようで、今月中旬に、須田などが音頭を取って長年寄進を受けた有名人の作品が売り立てに出され、その収益が寺の防火設備などに充当されるようだ。世界遺産に登録されたからにはそれなたの設備が必要なのだ。本当はこういうことは国家がなすべきと思うが、政教分離からしてそれは無理なのだろう。元興寺での見立て会の案内が京都の骨董商から筆者の元にも届いているので、時間があれば寺を訪れるつもりだ。元興寺は庶民的でごくありふれた見えるが、屋根瓦が日本初のものとして有名で、1400年以上昔の創建当時のものがそのまま使用されていたりする。とても世界遺産らしくはないたたずまいであるのに、逆にとんでもない価値のある世界遺産でもある。境内正面の拝観券を売る小屋で、住職だろうか、作務衣を来た気さくな眼鏡の中年男性がていねいに拝観ルートなどの説明をしてくれる。そして、教えどおりにその瓦が最もよく見える角度まで行って、ハガキ大写生本に寺を描いた。待ちくたびれた妻はさっさと寺に上がって見学していた。7月下旬に世界遺産のシリーズ切手の第8集が発売されて、その中の1枚にその写生と全く同じ角度から撮った元興寺の姿があった。切手の発売が先ならば、その切手を持って行って寺を描き、切手を写生の端に貼った後、近くの郵便局で風景印を押してもらったのだが、そのことを思い出して、長崎には長崎のふるさと切手を持参することにした。その話はもう少し後でしよう。とにかく須田の言う夜景の美しさを確認するために高速バスのオランダ号で長崎行きを決心した。3日朝に到着、そしてその日の夜の9時20分に長崎を出発して翌朝に京都に戻ることにした。あらかじめ図書館で長崎案内の小さな本を借りて来ていたが、湾の東側に南北に広がる街の中心地は、端から端までが3キロほどで、普段京都の街中を縦横に歩き慣れている筆者からすれば、1日あれば充分に観たいところは回れそうな気がした。ただし京都の平坦な土地とは違って、坂が多いはずだ。それを考えると14時間の滞在、しかも暑さは51の年齢、いったいどこまで充分に観て回れるか。
 長崎に興味を抱いたことがもうひとつあった。それは今年の初夏、弘法さんか天神さんの市で、裏に「国宝大浦天主堂」と陰刻された土鈴を500円で買ったことだ。真っ白に塗った表面に教会のファサードがわずかな黒の線と緑や桃色の着色で描かれているの。それがとても洒落ていて、シンメトリカルな造形は安定感もある。土産物としては秀逸なものだ。同じものが今も売っているとしても、ガラクタに混じってその土鈴を見つけた時は、即座に買うことに決めた。その後、大浦天主堂の写真を見たが、その土鈴が実によく特徴を捉えてあることが改めてわかった。実物そっくりでありながら、脆くて壊れることのないようなに鈴としての形を守っており、考案した人の温かい才能が伝わって来る。そのこともあって本物の天主堂を見たいと思ったのだ。これは一昨日に気がついたが、この大浦天主堂は今までに切手図案に2度採り上げられている。最初は1951年9月15日のことで、筆者が生まれた日から2週間後のことだ。当時毎日新聞社が投票を行なって日本の観光名所を選び、10ヵ所が2枚ずつの切手になった。これを観光切手と読んで、全部で数万円もする。筆者は小学6年生から切手収集をしているが、この観光切手は1枚も持っていない。いつか全部ほしいと思いながら、まだ入手していない。切手20枚に数万円出すのは勇気がいる。その観光切手は山や川、温泉など、テーマ毎に10ヵ所が選ばれたが、長崎は町の代表として選ばれた。つまり半世紀前から長崎は日本で最大の観光都市であった。2枚の切手の図案は「大浦天主堂」と「祟福寺龍宮門」だ。どちらの建物も国宝で、前者がカトリックの教会、後者が中国人が建てた寺で、このことから考えても長崎の国際性がよくわかる。長崎にまつわる切手を持参して行くつもりであったと先に書いたが、この観光切手を切手商で買って風景印を押してもらうにはあまりにもったいない。そこで3年前に出た「出島」切手などを持って行った。帰ってから切手カタログをぱらぱらしていると、1981年の近代洋風建築シリーズ切手の第1集が「大浦天主堂」であることがわかった。しかしそれを行く前に知っていたとしても、その切手を持参しなかっただろう。先の観光切手のように写真ではなく、画家の写生をそのまま図案にしたもので、それでは筆者の写生と喧嘩してしまって具合がよくないからだ。それはいいとして、51年からちょうど30年後に、ふたたび同じ真正面の姿が切手図案になった大浦天主堂は、やはり一度は見ておく価値がある。思い立ったらすぐに行動。バスに乗って一夜眠ればそこは長崎。中旬まで待てば日本全国どこへ飛んでも7000円とかいう航空券の予約受け付けが始まり、晩秋から使用できるようだが、早い者勝ちのそうした企画に当たったためしはない。それにその頃まで待てないし、どうせ仕事で忙しくしているに違いない。

by uuuzen | 2008-01-25 00:59 | 〇嵐山だより+ザッパ新譜
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