残すところ1週間となった今年だが、年々クリスマスも年末の気分も出ない。街を歩いてもクリスマスの音楽は鳴っていないし、少しづつ昔とは違って来た気がする。
つまり、筆者がさしてクリスマスも年末の気分も湧き起こらないのは、全く個人的な理由というより、幾分かは世間のムードを反映したものではないだろうか。あるいは今年は少し温かく、雪もまだ一度も降らないことも影響しているか。季節感が薄れ、感動も薄れ、何となくだらだらと月日が過ぎて行くのではさっぱり面白くないので、自分で面白いことをもっと探そうと思うが、来年はそうした新しいことを始められるのかどうか、それは元旦にでも考えることにしようっと。先日このページの最上段に書いたように、29日から1月3日までは長文を書き、その後中断していた『嵐山だより』を再開する。そのため、この『おにおにっ記2』は71回目でひとまず休む。今日からファイル5が始まるが、その途中で一休みすることになっていささか区切りが悪い。だが、どうせたいしたことは書いていないので期待はされず、また今年の桜の季節の日記を真冬にこうして公表している時間的落差の奇妙な感じは、再開後の『嵐山だより』が終わった後にまた再開予定であるし、その頃は春に近づいて内容が1年遅れで少しは季節に沿ってつごうがよいようにも思える。一方、現在『おにおにっ記3』を日々慎重に綴っているが、その投稿はますます遅れていつになるかさっぱり見当がつかない。
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2007年04月11日●第 69 話 マニマンは今日もいつものルートを散歩しました。桜が咲いている間に歩くのは気分がよいものです。でも今日は風があり、桜はひっきりなしに散り続き、花見客も何となくさびしそうです。大きな川の中州は、枯れた雑草に新しい緑の草が混じって生え出ています。殺風景で取り立てて見るものはありません。そう思ったところ、ギャッと鳴く鳥の鋭い声が遠くから聞こえました。80メートルほど先に1羽の雉がいました。真っ赤な顔をしているのですぐにわかります。それにマニマンは以前、その付近で雉の姿を間近に見ました。鳴いた雉はすぐに草むらに身を潜め、マニマンは5分ほど立っていましたが、もう姿を見せません。ふと気づくと、ひとりのおじさんがマニマンのすぐそばに立って道路の下の水路を見下ろしています。マニマンも覗き込みました。そこには1羽の雌の鴨が7羽の雛を連れて泳いでいました。何人かがやって来て、そのうちのひとりは、鴨が2時間以上も水路を往復していると言いました。マニマンもそれから小1時間ほど鴨の親子の動きに応じて長い水路を何度か往復しました。