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2007年04月04日●第 62 話
暖冬だったせいか、春になってから寒さがぶり返しています。強風のため、マニマンの部屋の窓ガラスが大きな音を立て、それに隙間風で風邪を引きそうです。黄砂と寒さでくしゃみが倍増し、またもや鼻炎になってしまいました。そんな寒い春でも一旦咲き始めた桜は元の蕾に戻ることは出来ません。半ば開花したまま、じっと我慢して満開を待っています。さっさと咲いて散った花も多いことでしょう。ハクモクレンもそんなひとつで、マニマンの近所ではもうみんな散ってしまいました。桜の花と同じく短い命なのです。マニマンは毎年白いモクレンの白い花を見るのがとても楽しみです。花びらは散る前にあちこち茶色のシミが出て無残な感じがありますが、開き切る前の、花びらがみんな直立している時の形はとても清楚でいいのです。1本の背の高い木ならばそんな花を数百個は咲かせますが、その姿は夕暮れや夜に見ると、まるでたくさんのぼんぼりが一斉に灯っているように見えて幻想的です。でも、マニマンの知る範囲では、そんな大きくて立派な枝振りの木はもうほとんど見られなくなりました。
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