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2007年03月16日●第 43 話
マニマンは春の花では白い木蓮が好きです。大型の真っ白な、ローソクの炎のような形をした花が一斉に天を向いて咲く様子が見事だからです。葉は花が散った後に伸び始めますから、満開の時は本当に大きな木全体が真っ白です。それが抹香臭くもあるのですが、清楚でもあります。マニマンは近所の立派なハクモクレンのある場所はたいてい知っていますが、一昨日は自転車で遠くのスーパーに買い物に行った時、初めて知る大きな木に遭遇しました。その日マニマンは洗面台のパイプの修理部品を買うために同じスーパーを3度往復し、3度目の往路は、いつも帰る時にだけ通る道を行きました。つまり反対方向に走ったので、景色はがらりと変わり、見知らぬところを走っている気分になって、視界の片隅に真っ白な花の群が入ったのでした。ハクモクレンです。マニマンは方向転換して、わざわざ木の下にまで行きました。4メートルほどの高さがあります。花は全体にかなり小振りですが、1000個以上もの5分咲きの花をつけている様子は見事です。マニマンはいいものに出会えたことに微笑みました。
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