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2007年03月12日●第 39 話
急に冷気がやって来て、ここ2、3日は気温がさっぱり上がりません。そんな中、マニマンはクッキー・モンスターのマフラーをして外出しました。五分咲きの桜は開花をストップさせ、満開寸前だったモクレンもまた花弁を閉じています。遠くの山並みを見ると、1羽のトンビが悠然と輪を描いて空高く飛んでいました。マニマンは大昔の歌謡曲を口ずさみながら思いました。『♪トンビがくるりと輪をかいたーー、ほーーいのほーーーい。あーあ、トンビは極楽だなあ、あんなに高く飛んで下にいる獲物が見えるのかな、よっぽど目がいいんだんな、神社に供えてある油揚は好物だろうな。』 そして電車に乗ってある人の家に行ったのですが、そこでトンビ型の黒い凧を入手しました。その見事な造形にマニマンは「うすあげ」を供えたいと思いました。それにしても、遠くまで出かけてこんな玩具を求めるマニマンは、よほどの極楽気楽なトンビで、糸の切れた凧です。大空を舞う鳥のように自由でありたいと想像に浸るのはいいのですが、さらにガラクタの増えたマニマン家は、全く自由に動けないほどです。
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