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2007年03月10日●第 37 話
マニマンは「爆発」から、節分の夜にポケットに入れて帰った丸くて白いお菓子が粉々になって満月が壊れたようなさびしい思いをしたことを思い出しました。そのことを書いた2日前は満月の日でしたが、台風並みの雨風で月は見えず、満月好きなマニマンは満月が壊れたようなさびしい思いをしました。でも心の中ではいつでも満月は浮ぶのです。マニマンは1か月と1週間前にママーニやミヨーナ夫婦と一緒に神社の節分祭に行った夜をまた思い出します。帰り際、下り坂を進んでいる時、ふと振り返ると夜空に満月が見つめてたので、マニマンは嬉しくなって写真を撮りました。参拝客が同じ方向にぞろぞろと歩んでいましたから、マニマンの行為に少し迷惑顔だったかもしれませんが、マニマンはニンゲンは写さずに満月を中心にしました。で、欠けた月はまた満ちて、まんまるになります。燃え尽きたローソクは、やがてまっさらで長いローソクに取って代わられます。こなごなに砕け散った夢もいつかは再生するのです。ぐんぐん爆発中の春のさなかにマニマンはしみじみ地味に思うのでした。
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