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2007年03月04日●第 31 話
マニマンは実際に雛人形の飾りを見るまでぼんぼりの形を知りませんでした。ローソクではぼんぼりが燃える恐れがあるので、今では小さな電球を使います。ローソクではうす暗い明るかったことでしょうが、雛人形にはそのうす暗さがふさわしかったかもしれません。明る過ぎればちょっとした埃や傷も目立ちますから、ニンゲンの若い女性も厚い化粧をするようになってしまい、きっとローソクの炎に触れても2秒くらいは熱さを感じないでしょう。それはそうと、稲荷神社の神様は狐ですから、狐火もあちこち浮かぶのかもしれませんが、そう言えば鳥居奥の境内の、さらに鳥居がある奥の鳥居の奥は、何となくひんやりとして、この世とは思えない空気が漂っています。先日マニマンは「おもかるいし」のデカマニの写真を撮った後、すぐ近くで細いローソクがたくさん灯っている光景に出くわしました。真っ昼間からまるで狐火の行列で、一瞬たじろぎましたが、ローがなくなって消えたもの、まだ長くて勢いよく燃えているものなどさまざまで、その行列はニンゲン世界のお祭り灯に見えました。
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