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2007年02月28日●第 27 話
マニマンは初午の日に稲荷神社で1枚の大きななまあげ、つまり生のうすあげが狐の台座に置かれていたことを思い出しました。参拝客が狐の好物とばかりに置いてい行ったのです。『狐色したあのなまあげは、神社の人が夕食に使うのかなマニ。それともそのままゴミ箱に直行するのかな。そうなるくらいならトンビや烏が見つけて食べるといいのになマニ。油たっぷりで栄養たっぷり、神様の狐さんも好物で、喉を鳴らして喜び転ぶなマニ。そのゴロゴロとした音が雷のようなので、「神鳴る」、そして「カミナリ」の言葉がきっと生まれたんだなマニ。』とマニマンは思い、ふとわれに返って、目の前に回って来た狐色した稲荷カミナリずっしを見つめ直しました。一皿に2個で、ちょうど稲荷神社の鳥居両脇の狛狐にひとつずつ供えるのにいいです。マニマンは皿を取らずに、向こうに流れ去って行くのを見送りました。そう言えば、マニマンは今まで回転ずっしりずっし店では稲荷カミナリずっしは食べたことがありません。自宅で簡単に作れますから、店で食べるのは何だか狐に騙されている気がするからです。
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