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2007年02月23日●第 22 話
宝珠に迎えられたマニマンは縁起がよい気がして、賽銭箱にチャリンとお金を放り投げることを何度か繰り返し、どんどん神社の奥に進みました。そこには重い大きな宝珠型の石、つまり「おもかるいし」と呼ばれるデカマニが燈籠のてっぺんにあります。それを持ち上げて重さをどう感じるかで一年を占うのです。マニマンは昔、酔った勢いで試して軽かった記憶がありますが、4、5年前にもう一度持ち上げる機会があって、その時もカルカッタに行った気分でした。久しぶりにまた試そうと考えましたが、その神社では初午の日は元旦に次いで人出が多く、2個あるデカマニの前には、黙って順番を待つ長い行列が出来ていました。マニマンは並ぶのをあきらめて、デカマニの写真だけを撮ることにしました。そして、おばさんがデカマニを持ち上げると、あまりの重さに体のバランスを失い、デカマニを地面に落としそうになりました。マニマンははっとしました。落とせば欠けてしまうか、おばさんが大けがをします。幸い、後ろの人が体を支えたので、デカマニは元どおりの場所にデカンと置かれました。
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