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2007年02月04日●第 3 話
節分祭の神社には日本中から屋台が集まります。地元の有名業者もいろいろと珍しいものを売りますが、そんな中に節分の日にしか買えないものがあります。帰り際にマニマンは大きな鳥居の手前で八つ橋が売られているのに目をとめました。吸い寄せられるようにしてその店の前まで行くと、鬼の形をした赤青黄の3色の生八つ橋が売られていました。マニマンの勘は当たりました。マニマンは自分が面白いと思うものをよく探し当てるのです。京都で有名なお菓子の焼いて硬くした八つ橋は、名前からわかるように、橋をかたどったものです。燕子花(かきつばた)の花が植わる池に据えられる回遊式の橋です。人はその橋から燕子花を鑑賞しますが、橋の形をしたお菓子があるのに、なぜ燕子花の形のものがないのか不思議です。でもあるのです。5月の節句の時にだけ特別に作られます。それが何と季節外れの昨夜も売られていて驚きましたが、もっと驚いたのはその隣りに鬼の生首八つ橋があったことです。きれいな箱に入って500円。マニマンは『オニオニッダ!』と内心叫んですぐに買いました。
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