 ●当分の間、去年の空白日に投稿します。最新の投稿は右欄メニュー最上部「最新投稿を表示する」かここをクリックしてください。
|
|
2006年12月29日 ●第 195 話
今日は一転して大変な雪です。暖冬の予感がありますが、それが続けば、一斗缶のオニビシは案外早く発芽するかもしれません。それはまた来年の話として、先日は一斗缶を染めつけの火鉢を置いていた場所に据えました。やや日陰ですが、日中は光が射します。雨が降り注ぎますし、マニマンがボウフラすくいをするにもちょうど便利な場所です。火鉢は8月の終わり頃に転がし、その口を地面に伏せておきましたが、それを移動させた時、マニマンははっと驚きました。火鉢の口の丸い形どおりに白い草が一面に生えていたのです。草のもやしです。伏せた火鉢の真っ暗な中で、雑草はごくわずかな光を求めて毎日成長し続け、火鉢の外に出られないため、健気にも長い蛇のようにとぐろを巻くしかなかったのです。その細くて白い茎の束を見た時、マニマンは老人の毛髪や髭を思い出しました。昔、マニマンはもやしのようだとよく言われました。そのことを思い出しながら、草がかすかな希望の光を見続けたことに感じ入りました。そのもやし草は今後どう成長するのか、マニマンはまた健気に観察しようと思います。
|
|
|
|