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2006年11月16日 ●第 152 話
選り分けた3個と赤ちゃんのオニビシを見つめながら、マニマンはいろいろと思い浮かべました。全体が真っ黒になった2本の角を持つミイラ・オニビシは、まるでクワガタムシの体の前半分に見えたりしますが、やはり乾燥し切ってもトゲトゲ感は衰えず、悪魔じみています。マニマンは最も形よく縮んだひとつを手に取りました。一応裏表があって、表側は膨らみ、裏側が凹み気味です。マニマンは表側に鉛筆でうっすらと楕円を描き、その中に左右対称形に目鼻や口の位置も決め、カッター・ナイフで黒い皮殻を削り始めました。一発勝負で失敗は許されません。楕円形の内部を全部削った後に絵具やインクで目鼻を描けばいいようなものですが、マニマンは削り取ることだけでオニビシの皮殻の表面にデビルの顔を表現したいのです。表側の膨らみ方もあって、キミドリ社のデビルさんそっくりとは行きませんが、マニマン風が理想です。そうして完成させたオニビシ・デビルは、苦笑いしているように見えます。「きもかわいい」といった感じでしょうか。コマニならどう言うかわかりませんが。
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