 ●当分の間、去年の空白日に投稿します。最新の投稿は右欄メニュー最上部「最新投稿を表示する」かここをクリックしてください。
|
|
2006年11月06日 ●第 142 話
長崎から届いたオニビシは1時間少々茹でました。茹で上がれば赤い色は古いものと同じ茶色になりました。赤色でいられるのは短い時間だけのようです。茹で上がった実を両手で割るのは、大きなものではなかなか手強いです。熱湯で長時間熱せられ、しかも強い力を加えないと中身が覗けないほど強固に出来ているのは、冬の冷たく暗い池の底でじっと眠るのにつごうがよいからでしょう。また、池の中の生物からも身を守っているのかもしれません。そんな硬い殻皮のコートを脱がすには、春の水のぬるみが一番で、それは太陽のおかげです。でも、春になればヒシの硬い殻皮の中から芽が出て、それが葉や茎に変化すれば、殻はもぬけの殻になりますから、食べるのもいいことです。ヒシは特別の栄養がありますからね。全部が翌年に発芽すれば、地球上はヒシだらけで菱型になってしまいます。それも面白いですが、そのほかの植物にも生きる権利があります。そこでヒシに遠慮してもらって、ニンゲンが多少は食べることも許されるでしょう。マニマンはそんな理屈をこねながら、茹でたヒシの殻皮を剥きました。
|
|
|
|