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2006年10月20日 ●第 125 話
マニマンは従姉のミヨーナ夫婦と一緒にママーニの誕生日を祝うことになり、ミヨーナ夫婦の身内のイゴールが5年前に開いた「ピカポロンツァ」に出かけました。ピカポロンツァとはスロヴェニア語で、てんとう虫のことです。その名のとおり、店は赤ずきんちゃんを連想させる赤を中心にしたデザインで、テーブルも4つだけですが、日本ではたった1軒の『やっぱりおおかみ』的な珍しい存在です。4人でテーブルを囲むと、静かに流れるスロヴェニアの音楽のせいもあって、マニマンは温かい森の中にいる気分になりました。蜂蜜で作ったMEDICIAという食前酒の甘い香りで、ママーニやマニマンの顔はピカと光り、ポロンと歓びの笑みがこぼれました。晩餐は進み、マニマンは最後にヒシのミニ・サイズに似たソバの実がずしりと詰ったデザートを選びました。帰り際にママーニは誕生日のプレゼントとして蜂蜜茶の茶袋(ティー・バッグ)と小さなハート型のクッキーをひとつもらいました。帰宅後、マニマンはクッキーをつまんで、記念写真を撮りました。そして思うのでした。『オニオニブドウそっくりだ。』
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