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2006年10月10日 ●第 115 話
マニマンはまたヒシおばさんに電話しました。「あー、赤い大きなやつですか。あれはおいしくないので誰も採らんとですよ。」 ヒシおばさんは採取人のまとめ役ですが、ヒシは村全体のもので、いくら誰も採らないものとはいえ、おばさんひとりがオニビシを採るわけにはいかないのです。TV局やら新聞などが風物詩として取り上げてくれるのはいいのですが、ヒシおばさんたちがいなくなりつつあります。池では今直径2センチほどのヒメビシがいっぱい出来ていて、小さなそれを採るのはオニビシよりはるかに大変なのですが、おいしいので人気があります。マニマンはヒメビシを見たことがなく、それも本当はほしいのですが、オニビシより手に入りにくいようなのであきらめています。オニビシが実るのは今月下旬ですが、同じ時期までヒメビシの採取に追われ続け、オニビシにまで手が回らないのです。池は一面ヒシだらけだそうですが、誰も採らなくなれば、やがてヒシは増えすぎて、実はどんどん小さくなります。そのため適当に収穫するのがいいのです。その池まで飛んで行って自分で採りたいマニマンです。
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