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2006年10月06日 ●第 111 話
雨が3日続いています。台風がふたつも遠い海からやって来ています。明日の満月はこの調子では見えないでしょう。マニマンは庭に出てみました。秋虫がわびしく鳴いています。冷たい風が雨粒をぱらぱらと運んで来ます。バス・タブを覗くと水はすっかり澄んでいます。オニボウフラが1匹水中に立ち、そのすぐそばに透明ボウフラの浮かんでいます。入れっ放しにしているオニビシはもうすっかりくたびれて、雑巾の細い紐のように見えます。植物ニンゲン状態のオニビシですが、まだ息をして死んでいないとマニマンは思うのでした。『でも植物ニンゲン状態の植物ってどんなんかなー。ニンゲン植物はきっとオニビシで、ニンゲン植物状態のニンゲンはオニビシ精人かなっと。』 ややこしいので、マニマンは考えを消し去りました。次にマニマンは自分のことを考えました。 「マニ(mani)」は「宝珠」のことですから、「マニマン」は「宝珠男」なんだぞと、まるで自分が宝であるかのように内心威張ってみました。また、「宝珠」は水を澄ませる力があるので、そのためにバス・タブの水も澄んでいるのかなと。
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