2006年09月26日 ●第　１０１　話





フクロじゃな。生物はみんなフクロじゃ。世界、宇宙そのものがフクロじゃて。わしらはみんなフクロの中で生きてそして死んで行くんじゃ。霊つまりスピリッツはあちこちのフクロを移動するんじゃ。フクロは小さいものからでっかいもの、ぴんぴんに張ったものからしなびたものまである。霊はそれを移動して行く。で、段階を踏んで脱皮して行くのがボウフラじゃ。ニンゲンは生まれてからずっとフクロはひとつじゃがな。じゃがな、ジャガイモさんも同じようなもんじゃが。もんじゃ焼きは違うもんじゃ。ニンゲンにはたまにフクロがプシュンと破れるのがいよる。わしらの尖った角もニンゲンブクロを破ることは出来るんじゃが、ま、マミー・モスキートの超でっかい奴にブシュンとやられることを思えばいい。マニマンはどうかと言えば、あやつも尖ったもんを持っとるぞ。ナイフじゃない。ペンじゃ。いや、今ならパソコンじゃ。ニンゲンはニンゲンを刺すのも、指さすのもやってはならんのじゃ。ニンゲンブクロはいっぺんにしなびてスピリットがプシュンじゃ。縫い合わす時間がなければすぐにお陀仏じゃ。