2006年09月08日 ●第　８３　話





オニビシの葉はすっかりなくなりました。マニマンが買ったオニビシの生まれ故郷の九州佐賀の池では、無数の赤い実が水中で膨み始めていることでしょう。収穫まで２か月近くありますが、もっと大きく太って、角もはっきりと生えます。マニマンはそんな実り豊かな遠い地の池の中を想像します。バス・タブの中はボウフラの湧き湧き状態だけです。この予想外のことに納得行きません。１１月にまたオニビシの実を通販で買えばいいようなものですが、マニマンは自分の手で育ててみたかったのです。でも大きなオニビシにはマニマンの小さな庭は狭過ぎました。おまけに猛暑の炎天下のバス・タブはさらに居心地が悪かったのです。春にはせっかく茎を伸ばし、葉も浮かべたというのに……。マニマンがバス・タブをひっくり返す日は近いかもしれません。その時はもうこの『おにおにっ記』も終わることになりそうです。でもそれも困ると思うマニマンです。実りのないオニビシに続いて実りのない『おにおにっ記』にはしたくないのですが、どうすればいいのかわからないワッキャラナイどーしようのマニマンです。