2006年09月04日 ●第　７９　話





１０日ほど前、ボウフラすくいの最中、背後にいやな気配がしました。すぐに振り向いてマニマンが見つけたものは、馬鹿でかい蜘蛛でした。見たのは０．１秒ほどです。そのオニオニッ蜘蛛は、マニマンが感じた気配をテレパシーで悟り、即座に身を隠したのです。マニマンはびっくりしてバス・タブにはまりそうになりました。マニマンはあまり蜘蛛は恐くないのですが、馬鹿馬鹿でかいものはさすがにいやです。さっさと隠れてくれればひとまず安心で、探し出して箒で叩き殺すことも、毒ガス散布をする気もありません。で、それきり忘れていたのですが、昨夜部屋の隅にさっと動く影を発見しました。０．１秒ほどです。それが１０日ほど前の馬鹿馬鹿どごっついオニオニッ蜘蛛だとすぐにマニマンにはわかりました。５分後には部屋の反対の壁に移動し、さらに５分後にはまた別の壁を這って、まるで忍者のように音もなく移動します。マニマンは恐いですが、オニオニッ蜘蛛も恐がっているでしょう。もしオニオニッ蜘蛛がマニマンを恐がらなければとっくにマニマンの顔にへばりついています。