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2006年08月21日 ●第 66 話
朝は蝉の大合唱、夜は秋虫が交代します。マニマンは思います。『世界は虫だ!』。虫がいて花も咲き、時としてニンゲンは鼻も刺されます。でもマニマンは考えます。オニビシと助け合う関係にある虫がいるのではないかと。オニボウフラとオニビシは名前に共通性があります。でもオニビシのドシリとした風格は、ボウフラのフラフラ感やマミー・モスキートの「は蚊ない」感じとはまるで違います。水中に住む虫で釣り合うのは、ゲンゴロウやタガメほどです。でもそんな格好いい虫はマニマンの小さなバス・タブにやって来ません。バス・タブに土を入れれば小さな虫が増えることは最初から予想していましたが、今の状態ではきっと生物連鎖がうまく行っていないのです。息苦しいからでしょうが、そう言えば今朝はバス・タブの水面に1匹の蜘蛛がもがいていました。マニマンはすぐにお玉ですくって救ってやりました。地面に降りた蜘蛛はこそこそと草陰に去りました。マニマンは芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を思い出し、少しはいいことをした気分になりました。でも毎日のボウフラすくいの殺生で帳消しです。
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