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2006年08月03日 ●第 48 話
天国温泉もいつまであるかな。オニビシが死んでしまえばマニマンはすぐにバス・タブを片づけるからな。ぼくらの運命はオニビシとともにあるんだワイ。ぼくたちが住めない水ならオニビシだって同じだから、ぼくらがオニビシに迷惑をかけていないことくらい、マニマンもよくわかっているゾイ。けれど、マニマンの目的はオニビシで、オニボウフラと呼ばれる鬼っ子のぼくらではないんだゾイ。それにしもオニビシは無口だから、何を考えているかわからないワイ。だいたい庭の植物を放ったらかしにして平気なマニマンなんだから、育てたことのないオニビシの世話なんて最初から無理な話だったんだゾイ。ぼくらの命ももうすぐ終わりかもしれない。けれどかまわないさ。バス・タブでなくっても、水溜りさえあればどこででも生まれるからな。その点、オニビシは哀れなもんだワイ。ほんとならもっと広々とした池でたくさんの仲間と一緒にぐんぐんと育つ運命なのにゾイ。自分勝手なマニマンのせいで、しょぼくれた葉っぱしか生やせないワイ。それにしてもオニビシがもっと元気になってくれたらいいのにゾイ。
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