2006年06月25日 ●第　１０　話





ワーイゾーイ！急にマニマンの奴、真面目な口調で日記をつけてやがるワイ。はははは。水中のぼくらはマニマンがすくわない限り、空気中に移動するわけないのに、やることにいつも迷いがあるから、物事を見間違うんだ。枕カヴァー幼虫にしても別の虫と気づかないだけさ。これからは本当にボンクラ・マニマンと呼んでやろうの野郎じゃないか。ワイゾイ！ そうすりゃ、ぼくらとよく似た名前になって、少しはぼくらの気持ちもわかるって。ぼくらのマミーがニンゲンの血を吸ってくれるからぼくたちは健康に生まれて来るわけで、ニンゲンとぼくたちは「血を分けた」兄弟であるのは事実だろう？ おい！　ボンクラ・マニマン！　わかってんのか！　兄弟なのに一方的にぼくらを毎日殺してもいいと思っているのか？
（仁丹のメロディで）♪ボン、ボン、ボンクラマニマンマン。よーく考えよー、命は大事だぞー。
そんな殺生をしていたら、きっとお前はボンクラ・ボウフラに生まれ変わって、すぐに誰かにすくい取られて空気中でもがき苦しむに決まってる。いやいや、すでにお前はボウフラの生まれ変わりだ。