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2006年06月24日 ●第 9 話
寝室の枕にボウフラが1匹くっついてくねくね踊っている。すくい取ったボウフラは、すぐに地面に振り落とすので、どう考えても枕にボウフラがくっつくことはあり得ない。地面に振り落としたはずのボウフラが、手元の加減で2階のベランダに干した枕カヴァーに飛び移る可能性があるかなと考え直してみるが、その日は枕は干していなかった。体を曲げてもがく幼虫をよく見ると、大きさもオニボウフラと同じだ。背筋に冷たいものが走る。仕方なしにその枕のうえで眠った。悪い夢を見た。大きなボウフラが何匹も地面のうえで体を立たせてゆらゆら動きながら、こっちを向いてゆっくりやって来る。あたりにはブーンという飛行機のような音がいくつも重なって聞えている。ボウフラの心臓音なのか、親たちの羽音なのか。その場から逃れようと後ずさりし、くるりと後ろを向くと、目前には同じような巨大ボウフラが並んでこっちに向かっている。そこで目が覚めた。部屋の灯かりをつけ、枕のカヴァーを見た。するとそこにまた茶色の、そして水から上がったばかりに見えるボウフラが1匹くねくねと踊っていた。ギャー!!
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