「
北を背に 京に向かうや ユリカモメ 鴨川に舞い トンビ遠巻き」、「縄なくも 縄張りを知る シラサギも 川底浚う 重機に勝てぬ」、「毎冬の 美容整形 桂川 きれいにしても 一年持たず」、「乾燥の 冬に工事の 桂川 これも見ものと 思えば楽し」

今日は先月28日、つまり一週間に撮った写真を載せる。数年前に渡月橋のすぐ下流に堰が設けられ、その段差をなだらかな斜面とする工事が行なわれ、同じ場所に上流から流れてくる土砂が堆積した中州が生じなくなったのはいいが、斜面を構成する蛇籠の新たな敷設が毎年大雨で一部が崩壊し、眺めがよくない状態が必ず生じる。斜面の角度その他、試行錯誤しながら少しでも蛇籠の崩れが減るように国交省は机上の計算とともに改良を加えているように見えるが、自然相手では決定的な解決策はあり得ない。となると毎年渡月橋のすぐ下流に重機が入り、堰の斜面を修復せねばならない。放置すれば蛇籠はいずれ全部流され、その後はまた中州が出来るか、予想外の河床崩壊もあるかもしれない。この毎年冬場になると実施される河床工事は12年前か、大きな台風による増水で中ノ島を含み、嵐山一帯が被害を受けたことから始まったと言ってよい。川はつながっているから、渡月橋のすぐ下流だけを見栄えよくしても上流下流と相互に影響し合って増水時は予想を超えた被害がどこでどのように生じるかわからない。つまり筆者が嵯峨のスーパーに行く途中でたまに撮影する冬場の渡月橋付近の河床工事は、保津川、大堰川、淀川の長大な一連の水流の一箇所のみで、国交省の苦労はわからない。毎年ダンプや重機が投入されるのは美観が命の嵐山からすれば好ましくはないが、観光客が途絶える晩秋から桜が咲く直前までは川の水嵩も減り、つごうがよく、また仕方のない工事だ。2月と8月は観光客が著しく減る嵐山であったのが、外国人は季節関係なしに押し寄せるようになり、桂川の工事は嫌でも目につくが、幸い渡月橋の下流であるので、その橋から上流を眺めての定番の記念撮影では重機は写らない。それに中ノ島公園では立て看板によって工事の必要性は伝えられているし、渡月橋と重機が一緒に写る写真も珍しくてよいと思う人は多いのではないか。筆者はそう思うで毎年この工事の写真を撮ってこうして報告している。地元に住む者のわずかな記録だが、何年も経って写真を見返すと、全くつまらない無粋な工事写真ではあるが、それなりに時代を伝え、また筆者の日常を思い返すよすがにはなっていると思うで、適当に撮って逐次投稿する。今日の写真はいかにも冬の夕方で、渡月橋の上から南方を臨むと、遠くの梅津辺りが西日に映えて美しい。これから本格化する寒さでも、それはそれで楽しい。理想の渡月橋を保ためのこの工事は毎年3月中には終わるが、堰での川の流れがきれいになって行く様子を眺めるのは清々しい。荒れた何事も修繕の必要がある。

