●ザッパとの内的対話
今朝は息子の車で信楽などに行く予定でいたが、連休の帰省ラッシュに遭遇する可能性があることと、夜から雨になって明日は終日強く降るという天気予報を聞き、急に予定を変更して、明日思っていた奈良に行くことにした。



帰宅したのは夜11時過ぎで、今NHKの『チャングムの誓い』を見たばかり、もうまとまったことを書くには時間が遅い。それでまた古い日記の登場となる。連休中はそれなりに忙しく、そう言えば切り絵もアイデアだけはあるがまだ1点も作っていない。ブログの登場によって、ホームページというものが一気に古いものになった感があるが、それはホームページは一旦出来上がってしまうと更新が滞りがちになることと、更新を頻繁にする人でも毎日はなかなか無理であるからだ。また毎日書くのであればブログの方がトラックバック機能があるなど何かと便利に出来ている。それで、今日は電車の中でぼんやり考えた。毎月掲載している切り絵もブログに登場させればどうであろうか。毎日作らないならばホームページでもかまわないが、ブログの新たなカテゴリーに毎月掲載すると、より新鮮な感じが出るような気がする。だが、そうすれば今まで作った作品とのつながりをどうするか、ちょっと困ったことも生ずる。『新しい革袋には新しい酒を』であって、切り絵はやはり今までどおりにそれ専用のホームページに掲載し続け、ブログにはブログ専用の内容がいいだろう。それで、電車の中でさらに思った。ホームページ登場からブログ出現までの年月は歴史的に見れば一瞬であったから、この調子ではまた数年後にはブログを越える便利なものが開発されるかもしれない。それはそれでいいのだが、どんな新しいものが生まれて来ても、文章や画像を掲載することには変わりはなく、結局は内容が大事というあたりまえのことだ。ホームページに掲載した文章をブログに置き直すことは出来るし、しっかりした内容であれば本にもなる。そんなことを考えてまた思い至ったのは、本カテゴリーで掲載中の古い日記だ。それがまさかこうしてブログに登場するなど夢にも想像しなかったが、文章はどんな発表媒体にも載せることが可能で、たまたまブログが登場したからブログで公表しているが、そうでなければまた別の方法にしていた。
 筆者が日記を毎日つけ始めたのは中学生になってすぐの頃で、1年少々続けた。それは確か河出書房の文学全集の付録かおまけのような形で本屋で入手したハードカヴァーのものであった。縦書き仕様で、青いインクの万年筆で毎日書いた。全ページを埋め終わってしばらくして処分したが、失恋したからであった。このことは前にも書いたが、中学生の頃の筆者はどういうわけか女性の方から積極的に迫られて、「つき合い」をした。勉強の妨げにはならず、むしろその反対であったのに、筆者の高校進学に差し障っては悪いという女性の判断から一方的につき合いを打ち切られた。あまりに唐突な宣言でかなり落ち込んだが、間もなくまた別の女性が接近して来て、学校中で知られる存在になった。だが、もう日記はつけなかった。その後も長期の日記はつけていないが、成人してからは手紙はよく書いた。ここ3、4年はほとんどそんな長文の手紙を書かなくなったが、それ以前は本当によく書いたもので、このブログと同じほどだ。そういう経験があるので、毎日のこうした長文もあまり苦にならない。つまり、ブログは中学生以来の日記のようなもので、もしやめるとすれば何か大きなきっかけがある時のような気がするが、筆者は何かを始める時にはすぐにそれをいつどういう形でやめるのが最もよいかを常に考える。始めるのも終えるのも急だが、終えるのは始めた当初からずっと考え続けて来たことの具現化だ。そんなわけなので、切り絵にしてもこのブログにしても、常にどういう形でやめるのが最もよいかを考えている。やり残しがなくてスマートな形にするのはもちろんだが、そのスマートにということがなかなか難しい。マンネリ化するのは最悪で、自分が面白くないと思っていれば絶対に人もそうのはずで、そうなってまでやるのは意味がない。そのバロメーターはたとえば訪問者の数だろう。それがある時から急に減少したとなると、マンネリ化が始まった証拠だろう。そうなればさっさとやめるに限る。
 今こうして書いていることは、カテゴリーの題名に反して表面上はザッパのこととは何の関係もない。だが、どんなことでもザッパに関係させて思考することは可能だ。実際筆者はそのようにしてザッパと対話して来た気がする。生活とは毎日の積み重ねだが、表現者は特にそういう自意識が必要だ。その点に関してはザッパは筆者からそう遠くはないと信じているが、結局筆者がザッパの音楽に関して言いたいことは、そういう日常の生き方につながるようなことに尽きる気がしている。そのため、ザッパのことだけを考えずに、自分の興味や関心をその赴くままに拡張することはいいし、そうした自分の強い関心の積み重ねの中からまたザッパの創作者としての姿を別の角度から見られることになりはしないかとの思いがある。そのことは本カテゴリーで取り上げている2001年の日記にはっきりと出ているはずで、その5年前の筆者の姿はそのまま現在のブログの内容に種子になっているはずだ。つまり、2001年の短期的な日記は本ブログの序のようなもので、筆者の現在の関心事の萌芽を説明するには最適だ。それはザッパ・ファンにはどうでもいい内容が大半のはずだが、筆者の中ではそうではないのだ。生活の中でザッパを考え続けたことの証になっているはずで、筆者としてはそういう形でしかザッパを思考することしか出来なかったということだ。それは厳密な意味での評論では到底あり得ない。だが、それでもいいと思っている。その代わり、同じ生活者、創作者としてのザッパを見つめた内容にはなっているだろう。芸術は時代や国境を越えた真空の中で浮かんでいるものではない。それは人間のためのもので、あらゆる人の思い出の中にさまざまな形で浮かんで行くものだ。筆者が言えることは、評論と言うより、自分の思い出の中ではこのような形でありますよといった作文や読み物程度のことで、他人にはザッパの音楽の内容を知る何の参考にもならないが、確かにその作品と接して楽しい時間を費やしましたよということを書き記すのは、意外に貴いことではないかと思っている。全くのアドリブで書くのでどこに着地するかわからないが、今夜もどうにか話をザッパにこじつけられた。

●2001年9月20日(木)夜
午後自転車で20分ほどの古本屋へ行く。その隣で佐川急便の例のおじさんの配達している姿を見かける。本5冊にテリー・ボジオのCD1枚買う。この店では毎週このペースで、先週買ったCDはスティーヴ・サラスの2枚組とケント・ナガノ指揮のミヨー。

●2001年9月21日(金)夜
午前中本職、午後外出。電車の中から今年初めて彼岸花が咲いているのを見る。東寺の弘法さん骨董市へ。曇天からやがて小糠雨。おそらく昭和初期か大正頃の、高さ30センチほどの風格ある伏見人形のえびす像が1万円也。大黒天なら買ったかも。もっと多くの伏見人形があるかと思ったが全店合わせて10点もなかった。夕方工作舎の石原さんから電話あり。ゲラ刷りは来週後半に届くとのこと。急ぎの仕事がちょうどその頃には山場が終わる予定で、ほっとする。本は650ページであるから、索引や各章の扉を差し引くと、610ページ程度が本文になろうか。それは『大論』と同じ字数で版組みすると2050枚となるから、原稿は削らずに済むかもしれない。先日の計算では本文だけで650ページとなったが、ゲラが届くまで実際のところはわからない。この日記のことを伝えると、ぜひそれを使用して前と同様に売り込みたいとのこと。石原さんは筆者の手をわずらわせるには忍びなく、何か他の特典を考えなければと思っていたらしい。思いついた日からざっざっと書き進んで来てよかった。ザッパの紙ジャケCDは今日発売のはずだが、東京のあるレコード店では「解説、大御所の大山甲日」の広告があるという。買って読んだ人は拍子抜けするか。そのことが『大論2』の売り上げに響いては困るが、物足りなさを充分補う内容の本であることをどうして宣伝すればよいだろう。石原さんはまたアメリカでのテロ事件に関係してイスラムのことを本にどうにか反映できればと語った。今からはとてもそれをする時間はない。60年代末期から70年代前半にかけてのザッパとイスラムを関係づけるのは多少無理があるし、それをするのであれば以前から『シーク・ヤブーティ』や『ジョーのガレージ』『文明、第3期』と決めているので、今回はあえて見送る。
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by uuuzen | 2006-05-06 23:59 | ○『大論2の本当の物語』 | Comments(0)


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