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●飛び出しボーヤ、その91
髪を 純と信じて 校則を 作る先生 白髪を染めて」、「多様性 認めたくなき 人多し 吾ら選民 彼ら賤民」、「子どもらに 飛び出しボーヤ 描かせて 地元意識を 育むはよし」、「飛ぶ車 出来れば困る 野鳥たち 時には落ちて 人大困る」
●飛び出しボーヤ、その91_d0053294_13381818.jpg 先月28日に家内と「みんぱく」で展覧会を見た後、西国街道を歩いた。その時に撮った写真を使っての投稿を3,4回と見込んだが、今日の投稿で写真の半ばを使い終え、また歩いた距離は当日の3分の1ほどで、まだ3,4回は投稿することになる。「西国街道、その35」に最初に載せた地図のC地点で撮った写真が今日の2,3枚目で、「同、その36」の3枚目の写真は今日の最初の写真の後、すなわちさらに西で撮った。「同、その36」の3枚目の写真を撮った理由は左に見える木造の旧家が西国街道の雰囲気を保っているからだ。こういう建物は茨木や高槻、山崎にも点在し、何代にもわたって同じ地域に暮らす住民に相違ない。成金は現代的で威圧感のある家に住むことを好み、たとえば国会議員を務めた大阪の有名なお笑い芸人が箕面に誇る豪邸はその代表であろう。そういう成金が間違って日本の古い建築や庭に興味を持っても、自宅を新築する場合はたとえば西国街道沿いの旧家に倣うことはせず、仮にそういう旧家が売りに出ていても購入しないだろう。土地の古くからのしがらみを避けたいからで、新たな開発地にたとえば数寄屋造りの豪邸を建てようとする。街道沿いの旧家に成金のよそ者が紛れ込んで住む場合はあると思うが、地域にすっかり馴染むには三代くらい家が続かねばならないはずで、歴史ある土地ではその点はどこでも同じだ。そんなことを思う筆者にすれば「その36」の3枚目の写真の左端の大きな家は敬して遠ざけたいが、そうした旧家に住む人と交友がある場合は話は別で、代々続く家柄の住民のそれなりの苦労に同情する。いつの時代も守るほどの家柄がない住民のほうが圧倒的に多く、そのことは今日の最初の写真からもわかる。先に古い屋敷が点在すると書いたが、大半は小さな家で、古くても建ってから半世紀ほどだろう。旧家では長男が家を継ぎ、他の子はみな他郷に出るなりして新たなに家を構える。長男が早世すれば次男が後を継ぐが、守るべき屋敷がいつまでも修繕を繰り返しながら存続するとは限らない。たまたま成金に購入されると周囲を圧倒する悪趣味な豪邸が建ち、かくて歴史を誇る街道の面影は次第に消えて行くが、京都はその代表のようになってしまっている。そしてまだ山崎や高槻、茨木、箕面には江戸時代を思わせる風情の屋敷が残っている。しかし百年後はわからない。桂駅近くの土塀を巡らせた大きな屋敷を筆者は長年阪急の電車内から見ていたが、疲弊が目立つと思った頃から数年して全部取り壊され、普通の家が数軒建った。おそらく相続の問題があったのだろう。日本らしい建物をどう捉えるかは今後新たな考えが出て来る。
●飛び出しボーヤ、その91_d0053294_13384817.jpg
 街道沿いの家並みが少しずつ変化して行くのは当然で、今のところグーグルのストリート・ヴューはそれを記録し続けているが、グーグルの会社が潰れることはあり得るから、21世紀以降の街並みの変化を画像の蓄積で記録し続けることに盤石の安定感があるとは言えない。それにストリート・ヴューは有名な場所ではほぼ毎年撮影されるが、そうではないところでは4,5年に一度で、その間に取り壊されて新たに建つ家はある。また撮影時期が異なることによる樹木などの繁茂の差もあって、当の道路の何が本質かは画面からはわかりにくい。有名な店舗も数年のうちに廃業する場合はままあって、結局神社や寺、旧跡といった時代を越えて存続するものに目が行きやすいが、西国街道を歩きながら筆者がよく想像する風景は鉄道や高速道路、新興住宅地を全部消去して舗装されない街道とその周辺の田畑、点在する民家で、また何より道そのものだ。ストリート・ヴューは道を走って周囲を撮影した画像に見どころがあって、道を実感するには歩くに越したことはない。その面白みは直線ではないことで、そのことは箕面では西国街道とその北を走る171号線を比べればよくわかる。車は最短距離すなわち最短の時間で目的地に着くことを念頭に発明されたもので、たとえば西国街道もそういう面はあるが、土地の起伏や河川という自然条件に沿って道が自然と出来てきたことは、不便な点もあるが自然を無理に改造しなかった点で安定、安心感がある。しかし171号線と並行する西国街道にももちろん車は入り込み、曲がりくねった細い道を走るため、江戸時代にはなかったはずの交通事故の可能性が出て来た。そこで信号を設けることになったが、それでは足りないものとして、子どもの飛び出しに対して注意を促す表示が必要になった。その「飛び出しボーヤ」の看板の設置は地域差があって、また市販製品と手製のものに大別され、前者についてはこれまでの投稿でほとんど紹介して来たので興味はなく、したがって西国街道にそれがあっても基本的には撮影しない。今日の3枚の写真は「飛び出しボーヤ、その90」の3枚目の写真と同じ団体が造ったものだ。男女の子どもが描かれ、それぞれに描き手の個性が出ている。今日の最初の写真のものは線も着色も大人っぽいが、小学6年生でもこれくらいの絵を描く才能を持つ者はいる。2,3枚目は同じ場所の看板の裏表で、もっと子どもっぽい筆使いで、描き手が何人かいたことがわかる。子どもの形に切り抜いた立体的看板が理想だろうが、それではあまりに手間を要し、また脆弱でもあるから、二次元の絵となっている。これはこれで遊び心が発揮されやすく、地元住民の温かさが伝わる。ちなみに3枚目の写真の背後に家内が写り込んだ。天気のいい春は初めて歩く道はいい思い出になる。二度と同じ道を歩かないと思えばなおさらだ。
●飛び出しボーヤ、その91_d0053294_13390687.jpg


by uuuzen | 2024-05-10 23:59 | ●新・嵐山だより(シリーズ編)
●『Colorful JAPA... >> << ●西国街道、その37

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