「
密(ひそか)さん 郵便不滅 疑わず 電子時代の 夜明けを知らず」、「むら雲を 照らす満月 食そそる 天かすうどん 卵の黄身を」、「何となく 満月見つつ 笑み満つる キラキラッキー 得した気分」、「誰からも 誘いなき子を 月照らす そう落ち込まず わたしをご覧」

今日は満月に因んでの雑感を書くべきだが、ふさわしい話題を思いつかない。一昨日、家内と京都市内を回って展覧会をふたつ見た後、高島屋で中元を送った。市バス1日乗車券が廃止されたので、家内は初めて市バスと地下鉄の1日乗車券をバスの中で購入した。地下鉄を利用しない人でもこの券を買うしかない。回数券もあるが、1日に5,6回はバスを乗り換えるのでそれを使うのは損だ。市バス地下鉄1日券は1100円であった。バスの1日券が最後は700円まで値上がりしたことを思うと、400円高い価格で地下鉄も乗れるから、まあいいかという気になる。一昨日は半ば無理やり地下鉄を利用した。案外便利で、元を取った気になった。地下鉄を使えばほとんど訪れたことのない山科区まで足を伸ばせるから、そう思えばなお安い。筆者は70歳から敬老乗車証を申し込んだ。毎月1回使えば元が取れる。嵯峨のFさんは筆者より3歳年長で、72,3歳まで自転車で嵯峨から祇園まで毎週出かけていた。敬老乗車証を申し込んでからはよくぞ自転車で往復16キロほどを走ったと思っているのではないか。とはいえ、自転車にもよさがある。運転中は注意するし、たまには違う道を走って新たな刺激を受ける。老化を遅らせるにはバスに乗るよりいいかもしれない。ところで満70歳で敬老乗車証を申し込む権利が得られていたのに、2年前か、順次年齢が上昇する規定に変わり、家内が資格を有するのは満72歳になってからだ。今年10月中旬その年齢になるが、配布は毎年9月で、来年9月にならねば申し込み用紙が届かない。つまり満73歳直前になってからで、丸3年遅れる。そのようにして京都市が敬老乗車証の発行を遅らせて来ているのは赤字が理由だ。京都バスも常に運転手を募集中で、Fさんはいずれ市バスの本数は半減すると言う。そうなる頃に無人運転のバスが登場しているだろう。家内が1日乗車証が使えるようになれば、85Mさん夫婦のように頻繁に市バスを利用して買い物に行くことが出来る。家内はそれを首を長くして待っている。しかし来年京都市はまた申し込み年齢を1歳上げるかもしれず、毎年そうなれば家内はいつまで経っても市バス地下鉄1日券を買わねばならない。若者冷遇高齢者厚遇という意見が目立つが、今の高齢者が若かった頃もそのように見えていた。しかし派遣労働者が急増し、悪事に手を染める若者による事件が目立つ昨今、何が悪いかと言えば、Fさんは「政治家」と明確に答える。俗物だらけの政治家の国が衰退して行っても当然だが、そもそも世の中は俗物が大多数を占めている。何も問題はない。
