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●京都大宮高辻 Live&Salon「夜想」にて、『ザッパロウィン 24』
性には 助成の金を 払うべし 男性ほしき 強き弾性」、「君が代を 歌う君がよ 気味がよし 調子外れも 謗られぬ由」、「覚醒を 求めてたばこ 吸い続け 眩暈ほしさに 酒を欠かさず」、「雨傘や 失うよりも 妻怒る 古びたゴミを なぜ持ち帰る」
●京都大宮高辻 Live&Salon「夜想」にて、『ザッパロウィン 24』_d0053294_20523178.jpg 昨日書いたように今年のザッパロウィンは初めて大雨に遭遇したが、幸い開演までには晴れ間が覗いた。10月28日の夕方に届いたさあやさんからのメールでは予約者が25名、その3日後は36名で、昨日のメールでは38名が入ったとのこと。筆者を含む関係者がその半数近くいたので、会場は狭苦しかったが、やはり客の入りは多いほどよい。今年で早6年目の催しで、それを記念してでもないが、さあやさんは毎回デザインしているチラシを今回はステッカーに印刷して来場者に配布した。それが今後どう変化してまとめて印刷される機会の有無は客の入りにかかっている。BWANAもザッパニモヲも少しずつレパートリーを変えて来ているが、ザッパニモヲの中心となるレザニモヲのふたりは毎回新曲を加え、ステージ運びに腐心している。それゆえ今後の変化がこのハロウィーンにちなんだザッパ祭にはあるが、ドイツの毎年開催されて今年確か34回を迎える「ザッパナーレ」に倣って、多くのバンドが出演して場合によっては2、3日にわたっての祭りになるという当初からの筆者の思いの実現は今のところ遠い。昔からザッパの音楽は日本では受け入れられてもアジア諸国では無名同然で、そこにはザッパの政治信条も作用しているが、せめて自由主義諸国だけでもどうかという思いは今もある。またたとえば韓国や台湾でザッパ・ファンが増え、ザッパ曲をカヴァーする人たちが出て来た時、BWANAやザッパニモヲがその模範となるはずで、ザッパロウィンを続けることは夢が広がる。大火事は最初の小さな炎から始まる。何事もどういうきっかけで大きく火がつくかはわからない。ただし、BWANAもザッパロウィンもそういう夢は少しは見るかもしれないが、理解あるザッパ・ファンが集まって楽しく演奏を聴こうというのが最重要の目的で、そういう醍醐味を理解する人が少しずつでも多くなって行くことが期待される。今回さあやさんが明かしたが、来年5月10日に今年5月と同様DEWEYでザッパニモヲが単独で演奏する。春と秋の演奏は当初から筆者の願いであったが、それが定着しそうで、ザッパニモヲにすれば練習量が増え、レパートリーが多くなり、演奏技術が高まることであって、自然と評判も高まって行くだろう。「客は製造出来ない」とは昔からよく言われるが、評判が高まれば客は増える。またその評判は唯一無二のものに対して火がつくもので、その価値をわかってもらえる方策を、バンド・メンバーは練習とは別に考える必要はある。また筆者はこうした文章でもっぱら宣伝と報告に務めるが、ロックやザッパにまとわりつくイメージはなかなか変えにくい。
●京都大宮高辻 Live&Salon「夜想」にて、『ザッパロウィン 24』_d0053294_20525781.jpg さあやさんは予約者数が増えないことを懸念するメールで、「(聴き手が)食傷気味かもしれない」と書いて来た。それが正しいかどうかはわからない。筆者はと言えば、1年ぶりに会うザッパ・ファンがちらほらいて、ザッパロウィンがなければ会う機会がほとんどないことを思うと得難い機会になっている。これまで毎回来てくれていた人が今年は来なかったことが気になるが、会場では最高齢者の筆者にしてもいつ何があってもおかしくなく、ザッパが取り持つ縁として今後もザッパロウィンは続けてほしい。問題は若い客が増す期待、またザッパの音楽にさほど詳しくない人に楽しさを知ってもらうことだが、突破口がほしいところだ。さて、今回は最初に5人で演奏するBWANAが登場し、冒頭と最後はザッパの日本公演を含む1976年のテーマ曲をそっくりそのまま演奏した。これは若い世代のザッパロウィンはほとんど気づかなかったのではないか。BWANAのギタリストの紫さんは76年2月の京大西部講堂でのザッパのライヴをいわば原体験し、その記憶は年々新たになり、そして今回の演奏の最初と最後の演奏となったと想像するが、70年代のザッパは年毎にコンサートのテーマ曲を変え、それを最初と最後に演奏することで全体を印象づけた。これはビートルズの67年のアルバム『サージェント・ペパー』の技法の踏襲と言ってよいが、ザッパはレコードと同じほどに重視したライヴをひとつの完璧なショーとしてまとめるために、新曲やファン好みの曲を切れ目なしに演奏するだけではなく、全体の起承転結を意識した。これはあたりまえのことで、クラシック音楽の交響曲や組曲でもそうなっている。構成力は短い曲にも必要で、多くの曲を立て続けに演奏するとなると、また別の構成力が必要となり、それは短い曲を書く何乗ものエネルギーを要する。ザッパにはその才能はやや欠けた恨みがあるが、それは凝り過ぎたからでもある。ザッパの音楽が普通のロック・ファンに敬遠されるとすればその凝り具合に恐れを成すからだ。話を戻して、BWANAの演奏は冒頭と最後が同じ主題を奏でて76年ザッパへのオマージュを感じさせたが、ザッパは当然76年以外にもそういうテーマ曲を用意し、またそうなり得るメロディをたくさん書いた。ザッパ没後世代が中心になっているザッパニモヲはBWANAほどには年度毎にザッパの特徴にこだわりはないだろう。それがいいかそうでないかは問題にはならない。ザッパ・ファンの世代ごとにザッパの音楽に対する受け止め方が異なるのは自然なことで、そういう世代の異なるザッパ・カヴァー・バンドが登場して聴き比べられるところにもザッパロウィンの楽しみがある。その意味からすればもっと別のカヴァー・バンドないし個人が登場してほしいが、そうなれば前述のように2,3日にわたっての、また別会場を使っての大きな催しに発展する。
●京都大宮高辻 Live&Salon「夜想」にて、『ザッパロウィン 24』_d0053294_20532249.jpg 今回筆者は当日になってストラヴィンスキーが自身で指揮する『プルチネッラ』をCD-Rに焼いて持参し、バンド交代の折りに20分ほど流してもらった。会場で説明したように、同曲は20代で死んだイタリアの天才作曲家ペルゴレージの曲をストラヴィンスキーが引用し、組曲に仕立て上げた。つまりペルゴレージ曲のカヴァー演奏だ。それでもストラヴィンスキーの強烈な個性が満載で、筆者は42年前にLPを買って以来愛聴している。ペルゴレージ以外の作曲家の旋律も引用していることが判明しているが、ストラヴィンスキーの才能によってペルゴレージが再発見された。それはストラヴィンスキーが見事な曲として組み上げ直したからにほかならない。「組み上げ」と書いたがそのとおりで、美しい建物のように同曲は聳えている。その美意識がストラヴィンスキーの名声の根拠になっている。どの短い旋律もみなきびきびしていて、全体の中のしかるべき箇所に嵌っている。そこからザッパを連想しても当然で、ザッパはストラヴィンスキーの楽譜を研究した。ではザッパ曲をどうカヴァーすべきかの問題がそこから浮上する。ピアノのみ、あるいはギターひとつでザッパ曲をカヴァーし、またコンサートやCD録音のために3、40分ほど演奏を続けるとすれば、全体の起承転結は当然ながら、またBWANAがカヴァーしたようにザッパがツアー用に用意した主題曲ないしモチーフを用いることのほかに、『プルチネッラ』に学ぶならば、ザッパ曲の印象的な断片旋律を各所にライト・モチーフのように散りばめて変奏する手法が浮かぶ。これは作曲に踏む込む作業だが、カヴァー演奏の最終的な果てはそこにしかあり得ない。ストラヴィンスキーがペルゴレージの曲を引用して『プルチネッラ』を書いたことに委嘱者のディアギレフは戸惑いながら結局受け入れた。そしてストラヴィンスキーにとっては新古典主義時代の幕開けになったが、ストラヴィンスキーが只者でなかったのはその後に新古典主義にのみこだわらなかったことだ。新古典主義はファッション・デザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッドにも顕著で、彼女はパンクから出発しながら、新古典主義の美しい衣装を創り出した。今回BWANAは筆者がこれまで聴いた最高の演奏で、ベース奏者や紫さんのギターも練習の成果がよく伝わった。紫さんの日本語で歌う歌詞はザッパの歌詞とはほぼ無関係だが、ストラヴィンスキーが言ったように音楽は何も意味せず、歌詞で音楽を意味づけることは別の創作だ。ザッパニモヲは最後に「十代の売春婦」という新曲で締めくくった。「マフィン・マン」で終わりたくなかったためだ。ライヴ全体の美的構築の観点からの同曲の演奏の是非はさておき、難曲の「エキドナのアーフ」や「イージー・ミート」の意外な新しいレパートリーは今後ザッパニモヲがどういう変化を遂げて行くかの大きな期待を抱かせるに充分であった。
●京都大宮高辻 Live&Salon「夜想」にて、『ザッパロウィン 24』_d0053294_20535713.jpg


by uuuzen | 2024-11-04 20:54 | ●ライヴハウス瞥見記♪
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