「
ジャンケンで グーばかり出す 笑顔の子 パーと呼ばれて チョキ切り嫌で」、「どんな花 咲くかわからぬ 楽しみを どの種子も持ち めでたし発芽」、「意味はなし 生きるだけでも 美しき 形あるもの 崩れ去るまで」、「タネ撒きを 描くゴッホも 同じ意図 育てて実り 得ては育てて」
先月26日、嵯峨のホームセンターに家内用の
自転車のタイヤ・チューブを買いに走った時、買い物袋の中に小さなビニール袋があることを思い出した。そこでホームセンターに行く前に布団屋の角に咲いている鶏頭の花穂を軽くたたき、袋に種子を落とし込もうと考えた。そしてなだらかな坂に自転車を停め、布団屋の店内から筆者の姿が見えないように留意したが、そもそのその店では店員はほとんど店内にいない。家内と一緒にスリッパを買いに入った時、高齢の優しそうな女性店主はすぐに出て来なかった。となれば思う存分種子を採ることが出来るかと言えば、種子の見える花穂は先月9日の投稿の最初の写真の最もよく育っているひとつのみで、しかも種子を全部採ることは出来ない。気が引けることと、すでに種子が地面に落ちたのか、びっしりというほどではなかったからだ。ビニール袋には種子をまとっている微細な綿の塊のような萼片が一緒に入り込む。この萼片を軽く吹き飛ばして黒い粒だけにしたいが、そう神経質になることもない。それに萼片を摘まむと、中に黒い種子が一粒入っていることが多く、種子入りの萼片をそのまま植えても発芽するだろう。帰宅してビニール袋からプラスティックのシャーレに種子を移し、ほかに一粒もこぼれないように注意した。これで来年は種子を通販で買わずに済むかと言えば、わずかでさびしい。そして今月1日、家内が新品のチューブと交換した自転車、筆者は嵯峨のFさんからいただいた自転車に乗って買い物に出かけ、筆者ひとりでまた布団屋の脇に自転車を停めた。前回と同じように同じ鶏頭の花穂をやや横倒しにし、こぼれる種子をビニール袋に入れ、帰宅後に前回のものと一緒にした。今日の写真は二度の採取をシャーレに移した状態だ。これほどなら来年は買わずに済みそうだ。おっちょこちょいの筆者は去年府立植物園その他で咲いていた鶏頭の花から採取した種子がたくさん入ったシャーレを、玄関脇でうっかり落としてしまい、種子をひとつ残らずアスファルトの上にぶちまけてしまった。そうなると地面と同じ色であるうえ、鶏頭の種子はあまりに小さいのでどこに落ちたか全くわからない。それで諦めて結局種苗会社の通販で買った。その時の袋は今日の最初の写真の左で、植え時などが裏面に印刷されているので大事に保管している。早い目に植えれば開花が早まるのはあたりまえで、11月上旬まで花を持たせるならば6月下旬でもいい。来年は鉢を炎天下に終日置かず、たまには日陰で休ませよう。布団屋と同じほどの大きさの花が咲けば、種子をそっと返しに行く。
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