「
明暗を 分ける僅差を 運と呼び 日夜学びて 運気高まる」、「三色を 秋の団子に どう選ぶ 柿栗米の 中の実の色」、「ささやかな 便乗工夫 笑み誘う バッタもんでも 安価可愛や」、「来年も 同じ形で 売られるか ハロウィーン用 三色団子」
昨日はスーパーに行くついでに太秦で外食し、帰りにケーキ店に入った。今日の2枚目の写真は昨日使う場所がなかったものだが、ケーキ屋のウィンドウはハロウィーンの飾りつけで賑やかで、日本でのハロウィーンの流行は経済効果を高めたことに最も意義がある。器用な日本では本場の外国以上にハロウィーン文化が発展して来ているのではないか。昔アメリカで一般人家庭にトリック・オア・トリートを語りながらドアのベルを鳴らした日本人青年が家の主人にフリーズと言われてそれが理解出来ず、射殺された。その後その言葉は半ば日本語化して若者はみな意味を知っている。痛ましい事件があって外国文化が本格的に定着するのは昔からのことだ。戦争はその最たるもので、現在日本のアメリカ文化崇拝も敗戦あってのことだ。それはともかく、ハロウィーン文化はいくつかの特徴的な記号を有し、そこに日本に受け入れられやすい理由がある。もうひとつはクリスマスの2か月前というほどよい季節で、そこに新たな商戦の鉱脈があったことは日本の菓子メーカーなどにはつごうがよかった。ハロウィーンが12月上旬であればクリスマスと合体して日本独自のハロクリスマスウィーンというお祭りが登場したかもしれない。ほぼ無宗教の日本ではハロウィーンもクリスマスもおめでたいことで、双方を融合させても気にしない人が多いのではないか。さて、昨日はスーパーで今日の最初の写真の三色団子を見つけた。このハロウィーン便乗商品のアイデアは秀逸だ。三色をどう決めるかの問題に真っ先に答えが出たのはパンプキンの色だ。皮だけではなく中身も同じ色で、この柿色ないし橙色はハロウィーンを代表する。次の色は栗だ。ただしその皮は焦茶で、これを適用するとそれが目立ち過ぎるので栗の中身の黄色を選んだ。もう一色は元来の三色団子の3つ連なった中間の白だ。これを欠かすと全体が冴えず、それにあえて別の色を選べば米粉に色をつける手間を要し、それが価格に反映する。そして新たな三色ではハロウィーン商品とは認識され難いので、合計9つの団子の表面を覆う透明シールに前述のハロウィーンで馴染みの記号を黒で印刷した。それだけでもいいのに、満月に妖怪や蝙蝠を描く特性シールまで貼ることにした。税込みで200円に満たない安価な商品にこの遊び心は涙ぐましい。春以外にいかにこの団子を新たな装いで売るかという問題に、ハロウィーンがひとつの答えを出した。この団子なら1個500円では買えないケーキ屋のケーキよりも子どもが喜ぶか。それはまずあり得ないが、貧しい母親はうまく子どもを説得してこの商品を買ってハロウィーンを楽しめばいいではないか。
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