「郵便で 送る手紙を 知らぬ人 スマホつながり 愛と毒吐く」、「破れ服 似合う若者 まじ見るは 破れ汚れの リアル宿なし」、「破れ目を アップリケ縫い また着ては やがてまた裂け また縫い足すや」、「蜂の巣の 遺体覆うや 大布の 六角形の 模様の並び」
何年前か忘れたが、レザニモヲのさあやさんから六角形のレザニモヲ・ワッペンを１枚いただいた。それをいずれ使おうと思いながら、その機会がやって来た。筆者はよく座り続け、ジーパンでも股や膝の部分がよく破れる。自分で可能な限り縫い繕い、その一例を４年前に写真で示したことがあるが、その後もそのジーパンは履き続け、当て布箇所は増えている。それほどのダメージのあるジーンズは世間では見かけないが、履くのは裏庭の樹木の伐採時で、普段は履かない。破れた箇所を縫ってもまたその縫い目から破れが始まるのは、生地が弱くなっているからでさすがに捨てるべきだが、破れ箇所を黒い布やレザーを当てて縫う手間を思うと、それは長時間を費やしたひとつの作品であって、簡単に捨てる気になれない。それに長年履いては洗うを繰り返しているのでとても体にフィットして履き心地がよい。それはともかく、家にいる時やスーパーに行く時は破れこそないものの、同じようにいつ捨ててもいいような古いズボンをもっぱら履く。いつどこで買ったのか記憶にないズボンやシャツがたくさんあって、そういうものの中から普段着にするが、腹回りがかなり大いサイズでもベルトをせずに履くので、今流行りのサルエル・パンツ風になるのはいいが、裾が地面をこすってまず裾から破れる場合が多い。それも自分でたまに修繕するが、あまり見えない箇所でもあって適当にやる。そうするとまたすぐに破れて来る。今日の写真のワッペンはレザニモヲが友人に依頼して作った商品だ。その面積がズボンの膝の破れを覆うのにちょうどいいかと縫う前に当ててみたところ、わずかに破れと縫い目が重なる部分があるが、取り合えずどうにか繕える。最初の写真は下が裏面で、破れ箇所が見える。ワッペンがもう１枚あれば連続して縫い合わせれば当分破れは生じないが、さあやさんに郵送してもらうのも図々しいかと思って手元の１枚を使った。それに同じサイズのものを２枚連続で当てると膝がごわごわする。以前にも書いたが、家内は指先が硬化していることもあってなおさら縫物が苦手で、もっぱら筆者が担当している。ましてや自分が履くズボンであれば当然だ。代わりのズボンはたくさんあるので、当て布までして履き続けるのは今時貧乏ったらしいが、レザニモヲのわずかな宣伝にもなるし、せっかくの品物を本来の目的に使わない手はない。たぶん数か月後には気になる箇所にまた綻びが生じると思うが、ズボンと同じ色合いの生地が裁縫箱に保存してあって、今度はそれを使う。それを縫ってまた破れが広がると今度はどうしようかとかなり先のことを心配している。

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