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●渡月橋間近の下流堰工事、その5
下には 切れ者置いて いずれ切り 調子者には 茶坊主なれと」、「当分は これにて丈夫 グッドジョブ 壊れて乞われ またリニューアル」、「この先は 立ち入り禁止 ニコマーク 笑って許せ こっちは下出」、「予定より 早く済まして 澄まし顔 猶予の余裕 あれば頑張る」
●渡月橋間近の下流堰工事、その5_b0419387_12405023.jpg
今日の写真は最初が2月27日、次の3枚が3月4日で、その3枚目からわかるように、川の中に重機はない。予定より2か月ほど早い完成で、その理由は定かではないが、嵐山公園内から重機が上り下り出来た便利さはひとつの利点であったろう。2月と8月は京都に来る観光客が最も少ないと言われるが、コロナ禍がさほど喧伝されなくなり、嵐山に来る人の数は急増している。それででもないが、嵐山公園の一角を重機が占拠することは好ましくなく、工事をなるべく早く終わらせることは求められたであろう。また蛇籠の敷設は今回が初めてではないので業者は作業に手慣れていたはずで、雨水量の少なさも手伝い、最初の写真が示すように蛇籠は割合短期間で整然と積まれたように思う。今日の投稿でこの堰の工事の様子の報告は終えるが、きれいな状態は2年保てばいいほうで、2年後にはまた同様の工事が行なわれるだろう。公共土木工事なのでそのことについて苦情を言う人はいないと思うが、これがマンションとなれば話は違って来る。つい先日「風風の湯」の常連85Mさんが自宅マンションの窓を二重にする工事が決まりかけていて、1軒辺り100万円ほどの臨時支出をぼやいていた。マンションの管理組合が業者を指定して相見積もりをしないとのことだ。管理費の積み立ては行なわれているが、定期的な壁面の塗り替えなどでそれがほとんど枯渇し、今回湧き起った二重窓にする工事費は別枠で賄う必要があるという。85Mさんは老夫婦であり、しかも窓を二重にしても資産価値が上がるとは思えず、また断熱費用が割安になるとの確実な補償がないので反対しているそうだが、他の住民はすべて賛成らしく、マンション法によって工事はいずれ実施される。この話を以前同じマンションに住んでいたYさんに訊くと、Yさんは同マンションで最も広い居住面積の1軒に暮らし、管理費は毎月8万円もしたそうだ。Yさんも85Mさんと同じほどの老夫婦で、近くに木造の家を所有していたので、マンションを処分してそっちに転居したが、Yさん曰く、マンションは築半世紀となって、部屋にもよるが、窓がほとんど閉まらなくなっていた箇所があったとのことで、二重窓への改造工事は賛成の立場だ。以前は池であったところに大きなマンションを建てたので、基礎工事がいくら頑丈でも地盤の不等沈下は避けられない。それで窓が閉まりにくい部屋が出て来て不思議でない。85Mさんの所有部分ではそれはないそうだが、工事をするなら全室で、また占有面積によって工事費は均等割りになるだろう。
●渡月橋間近の下流堰工事、その5_b0419387_12411264.jpg
 東京でマンションが1億円で買えないことをニュースで知ったが、東京は大金持ちが集中しているようだ。老後の費用はいくら必要かなどといろんな意見が飛び交っていて、自分の現在の年齢からして後何年生きるかを漠然と計算し、それなりの蓄えがあるのかどうか、半ば心配、半ばどうにでもなれと思っているのがほとんどの人ではないか。前述のYさんは部屋数がやたら多い自宅マンションを処分して、夫婦ふたりで充分な広さの木造中古2階建てに引っ越した。相変わらず「風風の湯」に近く、毎日夫婦で利用しているが、最近聞いたところによれば、パソコンを処分し、趣味のネット・オークションによる骨董買いをきっぱりとやめたと言う。マンションの処分費が老後の資金になったとのことで、Yさん夫婦の年齢からして充分賄えるだろう。Yさん夫婦には子どもがなかったので、Yさんは好きな骨董に一財産を費やしたが、筆者は「業者への売値が買った時の一割に満たないとしても、楽しめたからには充分元を取ったと考えればいいでしょう」と慰めながら言った。Yさんは一時期不動産を十いくつも所有して大きく儲け、今は健康管理に最も気を遣っている。そう言えばこれは別のYさんだが、先日「風風の湯」でおよそ2年ぶりに出会って話した。先のYさんより4,5歳若い70代半ばで、今でも毎週愛宕山に上ってとても元気だが、去年奧さんを近くの介護施設に入れた。田畑と木造アパートを潰して新しく出来た老人ホームで、入居するのにたぶん2、3000万円は支払う。Yさんは呉服業界で営業マンをしていたが、退職金や貯金がその金額を賄えるほどにあったことに筆者は驚く。木造一軒家に住み、趣味は愛宕山登山とそれで知り合った人たちとの交流で、老後資金の心配は全くなさそうに見える。当初奧さんと山に登っていたのに、奧さんは体力がなく、やがて夫にひとりで登ることを勧めた。そして認知症が出始め、ついに介護施設に入った。そうなるまでに5,6年で、70歳前後から大きな変化があった。ひとりで家にいることのさびしさから認知症が早まったと言えばYさんは気分を害するからそんなことは言わないが、高齢夫婦の在り方をYさん夫婦を一例に筆者は思う。筆者はスーパーの買い物に一緒に出掛ける程度で家事をほとんどしないが、その家事を引き受けていることに家内は嫌々ながら生き甲斐を見つけているだろう。筆者が数日家を空けると、家内は全く家事をする気になれず、食欲もなくなると言った。つまり世話の焼ける筆者がいるので自分の役割を認識し、認知症になる可能性も低いように筆者は思っている。これも思い出したが、近くに住む80代の夫婦の奧さんは最近めっきり老け、また明らかに認知症を患い、筆者の名前も忘れて筆者を見かけるたびにそばに歩く夫に向かって「あのおっさんがいる」とよく通る声で話す。
●渡月橋間近の下流堰工事、その5_b0419387_12413092.jpg
 認知症の高齢者は珍しくない。それで老人はなおさら「ぴんぴんころり」と死ぬことを欲する。他人に世話をかけることと、老いさらばえた姿を曝すのが嫌なのだ。介護つきの老人ホームに入居出来る費用があることは必ずしも幸福とは言えない。ニュースでさんざん紹介されるように、抵抗せず、文句を言わない高齢者はサンドバッグのように鬱憤晴らしの道具のように扱われる。それで自宅で息を引き取りたいと思うが、超高齢になればそれが可能だろうか。以前NHKの「72時間」という題名のドキュメンタリー番組で、大阪西成の昭和時代のアパート住民の暮らしが紹介された。その中で一組の70歳前後の夫婦の姿が最も印象的であった。ふたりは結婚か同棲か知らないが、子どもがいない状態で同じアパートに確か2,30年住み続けている。都会であるので買い物の便がよく、また格安の家賃で転居は考えなかったのだろう。奧さんが認知症気味で、夫婦で慎ましく暮らしているが、部屋はひとつかふたつで、1億円でも手に入らない東京のマンションに住む人たちからすれば、世にも珍しい最低クラスの暮らしだ。筆者はその夫婦が40歳くらいの頃を想像した。ふたりで楽しく元気に暮らし、夢も持ったはずだ。ところが人生はあっと言う間で、夢は次々にことごとく消え去り、貯まるのは金ではなく、齢のみだ。同じ狭い部屋の窓から長年外を見続けながら、体力と気力が落ち続けることを実感する。その夫婦は真面目そうで、労り合いながら生きて来たに違いない。それに同じアパートの住民に顔馴染みは多く、全くの孤独というほどではないだろう。結婚しない、出来ない若者が増え、彼らは将来どのような孤独が待っているかを想像するだろうか。趣味や交友に没頭し、これで少々の孤独は避けられると誰しも用意万端に手を尽くすが、金に困ると世の中が変わって見えて来る。それでとにかく蓄財に頑張り、他人にこき使われる境遇から脱する人もあるが、そういう金持ちに孤独が忍び寄らないことはない。人間関係を煩わしいと思う人や場合はよくあるが、それでも人間の関係がなければ孤独に耐えがたい。その関係の最良最大は面と向かって話すことだ。そして最もよいのは同衾相手だ。先の西成の夫婦が貧しい暮らしながら昔のままの部屋で生き続けられるのは、お互いを大切な存在と思っているからで、その積み上げに要した歳月は誇ってよい。そう思うので筆者はアパートのドアを開けて出て来るその老夫婦の姿が貧乏の最たる代名詞に見えながら、どことなくふたりに後光が差しているように感じた。若くて威勢のよかった頃のふたりを知る人からすれば、現在の姿はあまりに憐れだろうが、老夫婦は何よりも重要なものをしっかりと持っている。金がなくても現状を受け入れ、どうにか生きて行くことだ。誰しも将来はどうなるかわからない。勝ち誇っている金持ちもいずれ認知症になるか、孫の代で身上を潰す。
●渡月橋間近の下流堰工事、その5_b0419387_12414404.jpg

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by uuuzen | 2023-04-02 23:59 | ●駅前の変化
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